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Published: June 27 2013 |
1939年東京生まれの渡辺眸は東京綜合写真専門学校の卒業時の制作展で「香具師の世界」を発表し、翌年、写真集『新宿コンテンポラリー』を刊行。 その後、東大全共闘やテキヤを取材した作品を発表。72年に初めてインド・ネパールの地を訪れて感じた魂の源郷に惹きつけられ、 85年には初個展としてその軌跡をまとめた写真展「天竺」を当サロンにて開催しました。 以後、幾度かにわたりインドと日本を行き来しながら精神のドキュメントともいえる写真に取り組み続けています。 30年近くを経て、再び本展「Tenjiku」にて当時のインド・ネパールを撮影したヴィンテージプリント(モノクロ・カラー)約35点を展示致します。
[作家コメント] たいていの旅は諸々のスケジュールも立てず歩き出してしまう。
はじめて東南アジア、ネパール、インドの大地に足を踏み入れたのは1972年、秋。 自他の対立というこだわりを持ったまま、 わたしの中のユートピア志向が天竺へ向かわせたのかもしれない。 インドは魔法の郷である。 あの途方もない混沌と調和の受容性に抱かれて、 衣を一枚一枚剥がされたプルシャ(原人)は、そこで箸の文化からカリーを手で食し、 トイレは紙の文化から水でぬぐい、靴の文化から素足で大地を歩きだした。 もとより具体的な目標はなく、無目的な旅がはじまったのです。 彼の地はもう、曼荼羅け・・・。 門はすでに開かれていたのです。わたしの心が開いてさえいれば。 -----魂の原郷に出会ったのです。そこで暮し、異界を行ったり来たり20余年。 これらの写真群は、遊行女、四半世紀の旅からの選択です。
渡辺眸
[作家プロフィール] 渡辺 眸(わたなべ ひとみ) 東京生まれ 明治大学、東京綜合写真専門学校卒業 <個展> 1985 「天竺」ツァイト・フォト・サロン(東京) 1994 「猿年紀」ツァイト・フォト・サロン、ガーディアン・ガーデン(東京)、 由布院美術館(大分)、Gallery Trax(山梨)、Gallery ississ (京都) 1995 「水の呼吸」Egg Gallery(東京) 1995-1999 「西方神話」巡回展 WTCミュ−ジアム(大阪)、コニカプラザ(東京、北海道)、Gallery Trax(山梨) 2001-2003 「Lotus」巡回展 Egg Gallery(東京)、Gallery ississ(京都)、聴潮閣(大分)、ギャラリー森呼吸(山梨)、花吹雪(静岡)、ちめんかのや(東京) 他 2004 「てつがくの猿」展 町家ぎゃらりー山田(京都)、伊藤小破美術館(三重) 2007-2012 「全共闘の季節」ニコンサロン(東京、大阪) 2012 「Lotusの祈り」チャリティ展 緑青ギャラリー(鎌倉)
<グループ展> 2013「日本写真の1968」東京都写真美術館
<写真集> 1983『天竺』(野草社) 1986『モヒタの夢の旅』(偕成社) 1994『猿年紀』(新潮社) 1997『西方神話』(中央公論新社) 1998 CD-ROM写真集『西方神話』(デジタロ−グ) 2001『ひらいて、Lotus』(出帆新社) 2003『てつがくのさる』(出帆新社) 2007『東大全共闘1968〜1969』(新潮社) 『1968新宿』近日刊行予定
<パブリック・コレクション> 東京都写真美術館、上海美術館
全文提供:ZEIT-FOTO SALON
会期:2013.9.6~2013.10.12 時間:10:30 - 18:30 (土 - 17:30) closed on Sunda, Monday and national holidays 会場:ZEIT-FOTO SALON
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Last Updated on September 06 2013 |