小林史子:ANONYMOUS BEHAVIOR |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 7月 29日 |
道を歩いていると、いつのまにか山の中に入りこみ複数の稜線に出会っていることがある。それらは山際で踊り、どこまでが始まりでどこまでが終わりかが見えない。一方で、沖に出、波を待っている時に、向こうにあるはずの太陽が、波に乗って私にぶつかってくることがある。体当たりで受け続けるうちに私もろとも溶解、砂浜で現実に鉢合わせ、つまづくこととなる。 日常生活において見慣れた「もの」には知らず知らずの間に定位置が存在することにお気づきでしょうか? 帰宅時に車や家の鍵をおく場所や朝のシャワーの前に脱ぎ捨てるパジャマの位置。無意識のうちに定まった場所にありま せんか?それらの「もの」に旅をさせることによってインスタレーションを創り上げていく小林史子。小林自身はアーテ ィストインレジデンスで世界各地を渡り歩き、異なるロケーションに身をおいてきました。そして「移動」という行為の 結果生まれた現在の自分と移動前の自分が重なり合わないという事実、すなわち自分自身のBEFORE AND AFTERを認 識するに至るのです。その不思議感を表現すべく東京在住の小林が京都 eN artsにて滞在制作します。 2010年8月 eN artsは小林の手により 時間、位置、空間、いずれにおいても自由奔放に行き来可能な空間に変貌します。 小林史子 個展 ※全文提供: eN arts 会期: 2010年8月1日(日)-2010年8月29日(日) |
最終更新 2010年 8月 01日 |