東北の底力、心と光。 『衣』、三宅一生。 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 6月 30日 |
東北地方の人々が築いてきた文化に焦点をあてる特別企画。 東日本大震災を受け、私たちは多くのことに気づき、考えさせられました。そのひとつが東北地方の人々の精神とものづくりの持つ、大きな力です。雪の季節が長く厳しい環境のなか、人々は自然と共存する暮らしを大切に、工夫を凝らしながら、美しく力強い日用品を生み出してきました。かつて柳 宗悦が、「日本でのみ見られるものが豊(ゆたか)に残っている、手仕事の国」とも記した東北地方。こうしたものづくりの知恵や、長い歴史のなかで伝えられ、磨かれてきた伝統的な手仕事の技は、今日、私たちの社会を支えるさまざまな技術にも結びついています。 今回は生活の基礎となる「衣食住」の「衣」に軸をおき、21_21 DESIGH SIGHTディレクターのひとりである三宅一生が、東北で生み出される日用品の数々をその背景とともに紹介します。自身の衣服デザインにおける東北との関わりを通して、東北の「底力」を多くの方々とともに見つめていきます。過剰なほどに消費してきた現代に暮らす私たちが忘れかけている、しかし大切にしなくてはならない「心」が、この地方のものづくりにはあります。未来に向かっていく希望の光も、そこから生まれ出るのではないでしょうか。 会期中には展示や映像上映のほか、さまざまな分野の方々に連日ご登場いただき、東北のものづくりやその精神に触れるトークや公開制作、詩の朗読や音楽の演奏も開催します。 全文提供: 21_21 DESIGN SIGHT 会期: 2011年7月26日(火)-2011年7月31日(日) |
最終更新 2011年 7月 26日 |