Blank Space |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2009年 11月 20日 |
本展は、130,000 個のLED を使って構成されるポーラ銀座ビルのファサードの設計を手がけたライティング・アーキテクトの豊久将三氏による、光のインスタレーション作品をご紹介するものです。 人が光を認識するとはどういうことか? その原点をみつめ、人の眼と脳の根源的な関係性を問い直す画期的な企画です。 ファサード(ビル表面)から発せられる光を意識しながら、ギャラリー内に3つの異なる光のアートを展開します。
豊久 将三(とよひさ・しょうぞう) ライティング・アーキテクト。 ※全文提供: ポーラ ミュージアム アネックス |
最終更新 2009年 11月 07日 |
銀座はトップブランドや百貨店の華やかなビルが軒を列ね、とりわけ夜のイルミネーションが私たちの目を楽しませてくれるが、今回の展示はPOLA銀座ビルのファサードの設計を手がけた豊久将三による体験型インスタレーションだ。同ビルは13,000個ものLEDが使われているとのことで、作品もまた「光」に関するものになっている。 鑑賞者は順にある一室に通され、そこで約五分間椅子に座ったまま、音声による作品説明が流れる中目の前で刻一刻と変化する光を体験する。それは「人が光を認識するとはどういうことか?」と視覚それ自体を考えさせる作品であり、試みとして大変興味深い。だが、音声による説明はすべて英語であり、英語に弱い私はほとほと疲れてしまった。説明がなければそれはただのイルミネーションであり、その意味で説明は作品の意図するところを補完する非常に重要な要素だと言えるだろう。それゆえ、作家は日本人であり、いくら銀座に外国人が多いといってもここは日本であり、なぜこの作品が英語でガイドされなされなければならないのか私は皆目わからない。残念ながら、きわめて不親切な展示であると言わざるを得ない。