ソーシャルダイブ 探検する想像 |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2011年 2月 25日 |
1980年前後生まれのアーティストたちの社会と密接に関わる表現活動を紹介する展覧会。 今日においては国内外の各地でアートプロジェクトが盛んに行われており、低迷した社会におけるアートの可能性がますます注目されています。本展では、自らの身体と想像力を持って社会に積極的にアプローチするアーティストたちの活動に着目します。 身近な生活環境や身の回りのものに個人的な編集を加えるアーティストから、アフリカ、インド、ブラジルなどの非西欧地域に赴いてコミュニティや行政機関と連携したプロジェクトを実践するアーティストまで、総勢11名の近作・新作によるインスタレーション作品を一堂に集めて、社会づくりにも通ずる新世代のアーティストの活動を紹介します。 本展は、2010年9月に開校した3331 Arts Chiyodaの教育プログラム「ARTS FIELD TOKYO」の1期生によって企画されました。 ARTS FIELD TOKYOでは、アーティストや批評家、編集者、キュレーターなど、クリエイティブの現場で活躍する講師陣が講義を実施。プロフェッショナルとしての経験にもとづく講義は、アート、マネジメント、デザインとさまざまなジャンルに及びます。さらに、講義だけでなく、彼らはアドバイザーとして受講生の夢を叶えるための挑戦を全力でアシストします。→http://artsfield.jp/ 関連イベント・プログラムやプロジェクト報告会詳細は公式ウェブサイト<http://2010.artsfield.jp>にて。 ※全文提供: ARTS FIELD TOKYO 会期: 2011年3月18日(金)-2011年4月11日(月) |
最終更新 2011年 3月 18日 |
穏やかな日常は、かけがえの無いものだ。この度の震災で、その思いは日本、あるいは世界中で痛いほどに強くなっている。
その中で本展は、住処と居場所、そしてそこでの人との暮らしを鑑みる内容となっていて見過ごせない。インドに住み込み、少数部族向けの住居や浄水塔を制作している岩田草平による、手で産み出したインフラの温もりのある確かさに、忘れてはいけない生活に真摯に向きあっていく姿が見える。また、街の中に居間を作ってしまう北澤潤の活動から見える、場と人との関わりも鮮烈だ。アフリカ大陸でポテトを見せて会話をしていく小鷹拓郎の映像作品では、時に相手の明るい反応に微笑んでしまったり、予期せぬ反応にびっくりしたりしつつ、異文化の人と共通の話題で話をしていく時間に引き込まれる。
生きていく中で、私たちがこれから暮していく場をも再考させてくれる展覧会だ。