高澤日美子:雨の川―共に歩む |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 9月 13日 |
作家コメント 今年7月、長い間暖めていた七夕にちなんだ作品をメキシコ南部・オアハカ市で、複数の平面作品から構成される平面インスタレーションとして“雨の川―共に歩む”と題し、死者への密やかな祈りを込めて展示しました。無数の小さな星たちが集まりなす天(てん)の川と、落ちたしずくが集まりなす地の川です。 悲しみや慰みと、生きる力を取り戻すための日常。この意識での二重性から、慰みとしての自作ドローイングと共に、オアハカの先住民族のうちのひとつミヘ族が太古より日常で使ってきた素焼きの生活用具を展示に組み入れることにより、視覚環境での二重性への移行を試みました。 その作品を元に今回は“ニモード・バージョン”です。作品が展示される空間を常に重要と考え、ギャラリーカフェニモードの空間に合わせて手を加えます。描かれたドローイングの静と存在感のあるものたちの動との均衡を保てるかどうか、試みとして提示します。 作品のきっかけは常に個人的記憶から始まる。 その個人的出来事を観る人と共有できるかたちにまで変容し提示することに重きをおき、平面性を基盤とした様々な表現形態での制作を続けていきます。 高澤日美子 主な展覧会 作品制作の傍ら、日本–メキシコ間の文化・芸術交流に務め、メキシコでの芸術関連の通訳補助をはじめとして、近年はメキシコ人美術作家展日本開催の企画、運営に携わる。2010年よりNPO法人“手をつなぐメキシコと日本”メンバー。 全文提供: ギャラリーカフェニモード 会期: 2011年9月19日(月)~2011年10月12日(水) |
最終更新 2011年 9月 19日 |