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Published: June 06 2015 |
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「風景彫刻」という未開拓の領域に挑む彫刻家、伊東敏光の個展です。今回のテーマは、対馬海峡に浮かび「国境の島」と呼ばれる対馬(長崎県)。彫刻には絵画のフレームに相当するものがなく、空間を切り取るのに向いていませんが、伊東は3通りの方法によって対馬の風景の魅力を表現しました。 たとえば「飛行景―廃船の夢―」(2014年、木、390×400×140センチ)では、飛行機をフレーム代わりにして、その胴体部分や翼の部分に、山が多く海岸部に岩がそそり立つ地形の特徴的な要素を盛り込んでいます。また床置き型の「対風景」(11年、木、頁岩、180×70×45センチ)では、向かい合う2人の人物のイメージに重なるようにして対馬の地形をパノラマ風に表現しました。 「具象的な彫刻は実在物(人や動物)を実在物(木、石、鉄など)に移すことから逃れられないため、方法論を生み出さず技術に頼ってきた」というのが伊東の見方です。そこに彫刻ならではの方法論を持ち込むのが制作の狙いです。 伊東敏光(いとう・としみつ) 1959年 千葉県生まれ 1985年 東京芸術大美術学部彫刻科卒 1987年 東京芸術大大学院美術研究科修了 2006~07年 米ペンシルバニア大大学院で在外研修 現在、広島市立大芸術学部教授 <近年の主な展覧会> 2009年 「伊東敏光展-Liquidscape-」(泉美術館/広島) 2013年 伊東敏光展(橘画廊/大阪) 2014年 グループ展「拡張する地平」(広州53美術館/中国) 2015年 伊東敏光展「対馬三景」(橘画廊/大阪) 2011年から毎年、対馬アートファンタジアに参加。15年1月には、風景彫刻の「AA60」などを出品したロサンゼルスのアートフェア、LA ART SHOW 2015の展示(橘画廊)がbe-Art magazineのアートフェアレビューで最優秀ブースに選ばれる。
http://dancer.co.jp
全文提供:橘画廊
会期:2015年6月6日(土) 〜 2015年6月27日(土) 時間:12:00-19:00 休日:日・月曜休 会場:橘画廊
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Last Updated on June 06 2015 |