［作家コメント］
私は1年くらい前からピアノを練習し始めました。家にあった古い電子ピアノを引っ張り出して、誰かに習っているわけではなく１人で弾いています。
数曲だけ、同じ曲をくり返して練習しているのですが、ごくまれに、すんなりと音楽になったと感じることがあります。
本当は全く下手くそで、どうしようもない演奏に決まっているのだけど、“すんなり”弾けた時というのは、私にとっては「良い」カテゴリーに音が収まったという事なのかなと思っています。
この確かなようでぼやっとした「良い」の事を、ここのところずっと考えている気がします。
絵について。私は描くことや描かれたもの、それを描いた人の手に感動し、とても面白いと思っています。イメージそのものというより描く事について興味があり、それが私の制作にとって重要な部分ではないかと考えています。また、植物をモチーフに選ぶことについては、全体であれ部分であれ、それを眺めていると植物以外のものになっていくように感じて見飽きないからです。そして、私の感じること（心の動き）を物にするとしたら植物が一番良いな、と思うからです。

［作家プロフィール］
山本恵

1981年、滋賀県生まれ。2004年、京都市立芸術大学美術学部を卒業。2006年、京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻修了。2006年、Gallery Den（大阪）にて初個展を開催。以降、珈琲セブン社（大阪）、Oギャラリーｅｙｅｓ（大阪）、OギャラリーUP･S（東京）にて個展を開催。2002年、Real Vision Real Space（京都市立芸術大学・京都）。2003年、tartan check（JK cafe・大阪)。2004年、主と客（同時代ギャラリー・京都）、ART CAMP in CASO（海岸通りギャラリーCASO・大阪）、日本カメラ祭り（京都府八木町内・京都）。2005年、芸術家の線（石田大成社ホール・京都）、Presentation & Exhibition（アートコートギャラリー・大阪）、山本恵と田中奈津子「花と人」（ボーダレスアートギャラリーNOMA・滋賀）。2007年、皐月の荘厳（京都芸術センター・京都）、山岡明日香×山本恵（Mt.ISI・滋賀）。2008年、Visual Sensation vol.3（Gallery Den・大阪）。2009年、Drawing－Exposed essence \'09（Oギャラリーｅｙｅｓ・大阪）。2010年、うつろう（ギャラリー唐橋・滋賀）。2012年、on the paper（gallery morning・京都)、うつろう（ギャラリー唐橋・滋賀）、信楽ACT2012（甲賀市信楽町周辺・滋賀）、「KICKS」（Oギャラリーｅｙｅｓ・大阪）等に出品。