女性アーティストと、その時代:資生堂ギャラリー開廊90周年記念展 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2009年 8月 12日 |
資生堂ギャラリーは1919年、初代社長の福原信三によって設立されました。途中、震災や戦争などの理由により何度かの休廊を余儀なくされましたが、「新しい価値の発見と創造」という企業理念のもと、連綿と活動を継続し今年90周年を迎えます。 画家、川島理一郎の個展によって幕をあけた資生堂ギャラリーは、今日まで、美術、写真、デザイン、工芸、建築等の展示をはじめ、さまざまな分野の展覧会を開催してきました。 また、女性作家の発表はもちろん、女性に関する小物、衣装、粧いといった時代を彩った女性文化に焦点をあてた展覧会を開催するなど、資生堂ギャラリーは常に女性の活躍と深い関わりを持ってまいりました。 開廊間もない1920年には、女流歌人たちによる「扇子と短冊の会」、「東西名流婦人考案手提てさげ嚢ぶくろ陳列」を開催。昭和に入ると画家の仲田好江、西脇マジョリ、三岸節子、テキスタイルの山脇道子、染色の志村ふくみなど、時代に先駆けた女性たちの作品の発表の場となりました。1990年代に入り、資生堂ギャラリーが現代美術に主軸を定めた頃、時期を同じくして、世界のアートシーンでは、女性アーティストたちの活躍が顕著となってきました。 本展覧会では、資生堂ギャラリーで90年代以降にご紹介した女性アーティストのうち、以下の11名の新作、近作など、それぞれ1点を展示いたします。当時の展覧会を振り返るとともに、今日のアートシーンの中核にいる、これら女性アーティストのその後もご覧いただけます。 出展作家: なお、会場の一部では、資生堂ギャラリーの歴史や女性関連の展覧会について、主要な展覧会の記録写真などの関連資料によってご紹介します。また、資生堂ギャラリーで開催した展覧会が、それぞれの時代にどのように評価されていたかを検証すべく、批評記事が掲載された雑誌を数多く展示いたします。 作家情報提供: 資生堂ギャラリー 会期: 2009年8月25日-2009年10月18日 |
最終更新 2009年 8月 25日 |
資生堂ギャラリーで過去展覧会を行っている内外の女性アーティスト11名によるグループ展。各自新作ないし近作から1点を展示している。今年で90周年を迎えるギャラリーが女性アーティストとともにどのように歩んできたかを示す年表も展示室内に貼ってあり、初期から現代まで追っていくことで歴史の概略を辿ることもできる。日本の企業メセナの先駆けとしてこれまでの活動は高く評価されるべきであり、今後の活動にも大いに期待したい。