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Kazutomo Tashiro:When hamayuris are in bloom: 2013 spring
Events
Published: October 03 2013

2013年4月19日岩手県盛岡市玉山区芋田「啄木が先生の時、私のお母さんが生徒でした」石川啄木記念館の近くでお会いした女性です。

田代一倫は2011年4月15日より、東日本大震災に見舞われた沿岸部をはじめ、内陸の山間部や都市部に住む人々と、会話をしながら繰り返し撮影を行っています。2012年、田代は広範囲にわたって撮影を続けながらも、「春」は仮設住宅で暮らす人々、「夏」は東北一の歓楽街である国分町を行き交う人々、「秋」は放射能被害により避難生活を余儀なくされている楢葉町の人々、そして「冬」には福島第一原発で働く人々を重点的に撮影し、それぞれの季節に撮影した作品をphotographers’ galleryで発表してきました。田代は、この4回の連続展で、本年度の「さがみはら写真新人奨励賞」を受賞しています。
続編となる本展では、「震災から3年目の春を迎えたこの時期に、今まで撮影したすべての土地をまわりたい」と田代が言うように、沿岸部、山間部、都市部、そして2012年に重点的に撮影した地域の人々すべてを撮影対象としています。
作品からは、春の柔らかな日差しの中に佇む人々と、田代との関係性が見てとれます。それは、変化し続ける被災地の状況に敏感に反応しながら自問していった、田代の写真家としての立ち位置の答えを示しているようにも思えます。
そして、本展と同時期に、写真集『はまゆりの頃に 三陸、福島 2011~2013年』(里山社)が刊行されます。496ページに及ぶ重厚な写真集です。展覧会とあわせて、ぜひご覧下さい。

[作家プロフィール]
田代一倫 TASHIRO Kazutomo

1980 年 福岡県生まれ。
2006 年 アジアフォトグラファーズギャラリーの設立・運営に参加。
2009 年 photographers’gallery の運営に参加。
2010 年 九州産業大学大学院博士後期課程造形表現専攻満期退学。
第 8 回三木淳賞奨励賞 第 13 回さがみはら写真新人奨励賞
写真展「浮憂世代」(Juna21 新宿・大阪ニコンサロン)、「八幡」(アジア フォトグラファーズ ギャラリー・福岡)、「椿の街」
(photographers’gallery・東京)など多数。
写真集『はまゆりの頃に 三陸、福島 2011~2013 年』(里山社)を 2013 年 11 月に発行する。


全文提供:photographers' gallery
会期:2013/11/06 - 2013/11/24
時間:12:00-20:00
会場:photographers' gallery
Last Updated on November 06 2013
 

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