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澤崎賢一+Thomas Mailaender:Domestic Archaeology
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2013年 10月 02日

 

 

ギャラリー・テラ・トーキョーでは澤崎賢一とThomas Mailaenderによる展覧会を開催致します。

ドメスティックとは、字義通りには、「家庭内、家族内」といった意味になります。しかし、ここではその意味を少し敷衍して、ある特定のコミュニティや状況、またプライベートな人間関係などの内部のことをドメスティックという言葉で捉えなおしてみます。この形容詞を、アルケオロジー(=考古学)という“人類が残した痕跡や遺物の研究を通し、人類の活動とその変化を研究する学問”に冠させると、「人類が残した痕跡」が遠い物語としてではなく、自分にとってとても身近なものになりうるでしょう。 澤崎は、彼の祖父が残した遺品を研究し、祖父に成り代わり、祖父の戦争体験を追体験しようと試みます。この試みは、祖父の体験の「理解しがたさ」を顕著にさせますが、同時に澤崎が残す作品という痕跡が、私たちに歴史との向き合い方を考えさせます。

Mailaenderは、「cathedral car」という、地中海を船で横断する際、何でもかんでも自分の荷物を積んで移動する自動車のポートレイトを記録します。現代を生きる私たち自身を考古学する彼の作品は、題材となるものの見え方を豊かに変化させるでしょう。 澤崎とMailaenderは、これまでも、またこれからも生まれ続ける人間の活動の痕跡を、作家の個人的な関係内で捉えようとしているのではないでしょうか。 いわば、現在進行形で変化し続ける作家自身やその周辺を、彼らは自ら考古学しているのです。

オープニングレセプション/トークイベント 10月5日(土) 18:00-20:00


全文提供:ギャラリー・テラ・トーキョー
会期:2013年10月5日(土)~2013年10月25日(日)
時間:12:00 - 19:00
休日:日・月曜、祝日
会場:ギャラリー・テラ・トーキョー
最終更新 2013年 10月 05日
 

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