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若江漢字:鏡界 ― 転覆と反転
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2013年 8月 13日

《二人》 2012、アクリル/キャンバス、60.7×80cm (C)Kanji Waka

2013年9月28日(土)より、Yumiko Chiba Associates viewing room shinjukuにて、若江漢字の個展“鏡界―転覆と反転”を開催いたします。 若江漢字は、1970年代より、一貫して認識と知覚との関係を再考させる作品を制作してきました。若江作品にみられる「写真」「彫刻」「絵画」「インスタレーション」といった多彩な表現の遷移の根底には、常に固定化された認識に対する問いがあり、現実との差異を端緒に、見る者に思考を促しています。 本展では、新作の絵画および写真作品、ならびにインスタレーション作品を展示いたします。合わせて、1970年代に制作された作品もご紹介する予定です。美術を通して世界との関係を認識しようとする作家の態度の一片を垣間見ることができるでしょう。ぜひご高覧ください。 尚、今回の個展の開催に合わせ、若江漢字と美術批評家・沢山遼氏によるトークイベントを開催いたします。 また、沢山遼氏が若江漢字の作品について論述した冊子も刊行いたします。合わせてご案内申し上げます。

[作家コメント]
日頃疑いもなく眺めている外部の世界、それは本当に今見ているままなのか?
カメラを通し敢えてそこから色彩を排除し、ほんの少し視点をかえると世界はまた別の姿を垣間見せる。
見る事と視える事に対する問い、そこからアートが始まる。
―若江漢字「横須賀美術館『横須賀・三浦半島の作家たちⅠ 若江漢字』展カタログ(2011) 作品解題:写真作品について」より

[作家プロフィール]
若江 漢字(わかえ かんじ)
1944 神奈川県横須賀市生まれ
1982~83 文化庁芸術家在外研修員(西ドイツ・ヴッパータール総合制大学)
1974 「第 9 回東京国際版画ビエンナーレ」文部大臣賞受賞

【主な個展】
1968 養清堂画廊[東京]
1970 村松画廊[東京]('72, '74)
1971 田村画廊[東京]('72)
1975 ギャラリーm[ボーフム、西ドイツ]
1989 「潮流―I」ヴッパータール市立美術館[ヴッパータール、ドイツ]
1990 「潮流―Ⅱ(函・感・間)」INAX ギャラリー[東京]
1991 「Ethos」ルナミ画廊[東京]
1994 「写真版画作品と彫刻」日本大使館広報文化センター[ワシントン D.C.]
「Ethos」西村画廊[東京]
1995 カスヤの森現代美術館[神奈川]('96, '99, '03, '06, '12)
2001 「千年紀―IV」コロンビア大学 リロイ・ニーマン版画センター[ニューヨーク]
「千年紀―V」マサチューセッツ美術大学プレジデント・ギャラリー[ボストン]
2004 「今日の作家 IX 若江漢字 時の光の下に」神奈川県立近代美術館 鎌倉館[神奈川]
2004~05「若江漢字 100 年の時を待たずに」国際芸術センター青森[青森]
2006 「HIROSHIMA」カスヤの森現代美術館[神奈川]
2008 「時の光の下に」ノイエス・クンストフォーラム[ケルン、ドイツ]

【主なグループ展】
1969 「第 9 回現代日本美術展」東京都美術館[東京]
1970 「今日の作家展」横浜市民ギャラリー[神奈川]('75.'76)
1972 「第 8 回東京国際版画ビエンナーレ」東京国立近代美術館[東京]
1973 「第 12 回サンパウロ・ビエンナーレ」[ブラジル]
「次元と状況」紀伊国屋画廊[東京]
1974 「第 11 回日本国際美術展」東京都美術館[東京]
「第 9 回東京国際版画ビエンナーレ」東京国立近代美術館[東京] /京都国立近代美術館[京都]
1977 「1840 年から今日までの絵画と写真の対話」チューリッヒ美術館[チューリッヒ、スイス]
1980 「まがいものの光景」国立国際美術館[大阪]
1983 「現代美術における写真:1970 年代の美術を中心として」東京国立近代美術館[東京]/京都国立近代美術館[京都]
1989 「自立した写真・実験的映像 1839-1989」ビーレフェルト・クンストハレ[ドイツ]
「第 20 回サンパウロ・ビエンナーレ」[ブラジル]
2011 「横須賀・三浦半島の作家たち I 原口典之・若江漢字」横須賀美術館[神奈川]
「画像進化論」栃木県立美術館[栃木]
「1970 年代へ―写真と美術の転換期」ユミコチバアソシエイツ ビューイングルーム シンジュク[東京]
2013 「街の記憶 写真と現代美術でたどるヨコスカ」横須賀美術館


沢山 遼(さわやま りょう)
1982 年生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科修了。美術批評。
主な論考に「ジャクソン・ポロック―隣接性の原理」(『ART TRACE PRESS 01』2012 年、ART TRACE)、「盲目的遮蔽空間―先キュビスムと《アヴィニョンの娘たち》」(『ART CRITIQUE n.02』2012 年、constellation books)「繋辞なき反復―高松次郎の非-命題」(『Jiro Takamatsu Critical Archive 高松次郎論集 vol.1』2012 年、ユミコチバアソシエイツ)、「村山知義と身体の衝撃」(『引込線2013』2013 年、「引込線 2013」実行委員会) など。

■トークイベント トークイベント トークイベント 「若江漢字×沢山遼(美術批評)」
2013 年 9 月 28 日(土) 18:00-19:30 会場:Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku
※事前申込制、参加費:若江漢字研究冊子(通常価格\\800)付き、特別価格¥700
【お申し込み方法】
件名「若江トークイベント」、お名前、ご住所、電話番号をご明記のうえ、 このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください までメールでお申し込みください。
*8 月 20 日(火)より申込受付を開始いたします。 *定員(25 名)になり次第、受付を終了いたします。
*ギャラリーからの返信メールが届かない場合は、営業時間内にお問合せください。


全文提供:ユミコ チバ アソシエイツ VIEWING ROOM-shinjuku
会期:2013年9月28日(土)~2013年11月2日(土)
時間:12:00 - 19:00
休日:日・月・祝
会場:ユミコ チバ アソシエイツ VIEWING ROOM-shinjuku
最終更新 2013年 9月 28日
 

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