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瑛九:紙の上の仕事
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2013年 6月 10日

瑛九《旅人》1957

「瑛九:紙の上の仕事」展を開催いたします。
瑛九(えいきゅう/1911-1960)は、本名を杉田秀夫といい、現在の宮崎市に生まれました。10代半ばに上京すると、早くも美術雑誌に批評を発表し始める早熟な少年でした。批評だけにとどまらず、1920年代半ばからは、油絵や写真の制作など、作家活動を始めます。1936(昭和11)年には、「フォト・デッサン」と名付けた、印画紙を使った作品が認められ、美術界にデビューしました。「瑛九」という変わった名前を使い始めるのもこの時からです。
戦後は、エッチングやリトグラフといった版画の制作にも手を広げ、前衛性を持った独特の幻想世界を作り出しました。その世界は、作家としての情熱あふれる性格も相まって、他の作家に強い影響を与えています。特に関西在住の作家が多数参加した「デモクラート美術家協会」での活動は、関西の戦後美術を考える上でも重要な意味をもっています。病気のため48歳で早世しますが、油絵、版画、写真と、ジャンルを問わずに展開した多彩な創造の世界は、他に類がありません。

【関連事業】
講演会「瑛九版画の魅力-制作者の視点から-」
講師 田島直樹(筑波大学芸術系准教授、版画家)
7月21日[日]*14時から、2階ホールにて
(13時30分開場、先着120名、聴講無料)

フロア・レクチャー(学芸員による展示解説)
7月14日[日]、7月15日[月・海の日]
*14時から、展示室にて(要観覧券)

全文提供:和歌山県立近代美術館


会期:2013年6月8日(土)~2013年9月1日(日)
時間:9:30 - 17:00(入場 - 16:30)
休日:月(ただし、7月15日(月)は開館し、翌16日(火)に休館)
会場:和歌山県立近代美術館

最終更新 2013年 6月 08日
 

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