「△のリンゴ」 -この世界を変える4つ目のリンゴについての仮説- |
展覧会
|
執筆: カロンズネット編集3
|
公開日: 2013年 5月 14日 |
studio J における5月の展覧会といたしまして、「△のリンゴ」 -この世界を変える4つ目のリンゴについての仮説- を開催します。これは、京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(アクア)のインターンスタッフ有志による企画です。@KCUAアウトリーチ企画展として、studio Jにて展示を行う事になりました。 5月18日には参加作家5名が、それぞれの作品の解説を行います。この5名のstudio J での発表は初めての機会です。皆様、何卒ご高覧よろしくお願いいたします。
「甘いリンゴが枝の先で赤く色づいている、天辺の枝の先で。リンゴをもぐ人たちが忘れていったのだ ―いや、忘れたのじゃない、手が届かなかったのだ」サッフォー、祝婚歌断章花嫁を リンゴとは、甘い果実であり、欲望の象徴である。罪の誘惑であり、求愛のシンボルであり、時にはエロティックな含みを持つ。甘美な蜜をたたえる丸いリンゴに、誰しも思わず手を伸ばすだろう。しかし「△のリンゴ」はあざ笑うようにその手を逃れる。なぜなら「△のリンゴ」なんてアリエナイ。わたしたちはリンゴを△にすることで、甘い欲望を疑いたい。あるいは逆に、ひた隠しにされている欲望を見つめてみたい。欲望とは蜜に群がることなのだろうか、毒リンゴってどんな味なんだろうか、 アダムとイブはリンゴを食べるべきだったのだろうか、ニュートンのもたらした「人類の進歩」って何だろうか――サッフォーの頭上高くに残されたリンゴを、恐らくわたしたちは「技術(テクノロジー)」でもって簡単に手に取ることができる、しかし、そんなことに何の意味があるのだろう。欲望、無意識、神話、肉体、眼差し、性愛、空腹、体温、愛情、隠蔽、自意識、科学……。いろんなキーワードが渦巻く中で、△に歪められたシンボリックな果実は、観る人それぞれの方法で存在するための場所を得る。 (@KCUAインターンスタッフ)
全文提供:studio J
会期:2013年5月8日(水)~2013年5月25日(土) 時間:13:00-19:00 休日:日~火 会場:studio J
|
最終更新 2013年 5月 08日 |