村山は、これまでオートポイエーシスや複雑系科学を参照しながら、自己組織的に生成するプロセスやパターンを、絵画やドローイングをとおして表現してきました。本展では、村山がこれまで展開してきたキー概念の１つである「カップリング」（二つの連動しているシステムが、相互に決定関係のない媒介変数を提供しあっている作動様式）をさらに高次に押し広げる「セカンドオーダーのカップリング」を主題に新作を２点発表します。
新作２点の一方は、これまで発表してきたウォールドローイングのシリーズを進展させた作品です。
複数のカップリングがメタパターンを生成する模様を公開制作しながら提示します。もう一方は映像音響作品で、アーティストの稲田禎洋（映像）、村山（音響）、小沢裕子（言語）、遠藤麻衣（パフォーマンス）の四者が、それぞれのセクションに独立しながら連関して共同制作した作品です。
また、会期中はトークイベントも鋭意開催いたします。畠中実氏をゲストに迎えたアーティストトーク、プレゼンテーション＆ディスカッション「システムとアート#2」（粟田大輔氏＋下西風澄氏＋村山悟郎）、ゲストトーク「オルタナティブスペースの将来像」ゲスト：中村政人氏を予定しています。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

［作家プロフィール］
村山悟郎 / Goro Murayama

1983　東京生まれ
2005　武蔵野美術大学 造形学部油絵学科 中退
2009　東京芸術大学 美術学部絵画科油画専攻 卒業
2010-11　ロンドン芸術大学 チェルシーカレッジ, MA ファインアートコース（交換留学）
2012　東京芸術大学大学院 美術研究科絵画専攻壁画第一研究室 修了

■Opening Party
5月19日（日）18:00 ‒ 21:00

■トークイベント
・5月24日（金）19:30 -
プレゼンテーション&ディスカッション 「システムとアート#2」
粟田大輔（美術批評）＋下西風澄（東大博士課程・科学哲学）
＋村山悟郎（美術家）
・5月31日（金）19:30 -
アーティストトーク
ゲスト：畠中実（ICC チーフキュレーター）
・6月9日（日）19:30 -
ゲストトーク「オルタナティブアートスペースの将来像」
ゲスト：中村政人（3331 Arts Chiyoda 統括ディレクター）