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多田友充:THE KING IS HERE
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2009年 6月 25日

画像提供:ZENSHI copyright(c) Tomomitsu TADA

名古屋造形大学大学院を修了した多田友充は、2005年から2年間のCCA北九州リサーチプログラムを経て、昨年、ノルウェイ/トロンハイムのレジデンスLademoen stnerverksrederにて滞在制作をいたしました。この間様々な国や地域で経験したことに基づいて展開されるこの展覧会は、多田にとってZENSHIでは約3年ぶりとなる本格的なタブロー作品の展示となります。

「人間は最後は一人である」、この概念を元に「孤独」や「世界の果て」といった本質的な事象をテーマに、人間存在の核心を見つめながら作品を作り続けている多田は今回、いろいろな豊かさを表現したいと話しています。それは、われわれの目前にあふれる世界を描く、光や色そのものをとらえていこうとする試みであり、様々な風景や出会いを、作品の中に登場するモチーフや絵の具の色彩に投影していきます。静寂の彼方にある絶対的孤独感、万物が暴力的に衝突することで起こる創造の過程といった、相反する両極の場面を広く意識し、日常で触れることの出来る範囲を超越した世界を、豊かさという器で受けとめるようにして描き出します。この度はこれまであまり馴染みのなかったアクリルや顔料も画材として用い、100号を超える大きいサイズの作品から、日々の生活のなかで描きためたノートサイズの小さなドローイングまで、多田の作家活動の様々な側面が伺い知ることが出来る展覧会となります。

※全文提供: ZENSHI

最終更新 2009年 6月 26日
 

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