Yoshihiko Ueda × Sarah Charlesworth |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集3 |
公開日: 2013年 3月 18日 |
ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アートでは、3月21日から、それぞれ異なる視点から静物や風景を写真に捉える、上田義彦とサラ・チャールズワースによる二人展を開催いたします。 上田義彦 (1957年兵庫県生まれ)とサラ・チャールズワース (1947年アメリカ・ニュージャージー州生まれ)は、どちらも花や果物を写しながらも、被写体に向き合う姿勢は似て非なるものです。その違いは「ものを見ること」にひそむ様々な行為を通して、二人の作品のあり方そのものを変えてしまいます。チャールズワースの写真では、被写体は「もの」であるという存在から離れ、何かを「象徴」するもの(もしくは象徴そのもの)として提示されます。一方、上田は目の前にあるものを徹底して観察し、そうすることで得られた知覚を通してものの「佇まい」そのものを写真に写し込んでいます。 チャールズワースの「Simple Text」(2005) や「Neverland」(2003)と題された作品は、コンセプチュアル・アーティストとして活躍する作家の遊び心と洞察力にあふれています。チャールズワースは写真を空間と見立て、そこに写された「もの」について深思することで意味を与えたり奪ったりすることのできる、いわば「瞑想的な空間」を写真に求めています。 上田はアメリカン・インディアンにとっての聖なる森へ奥深く分け入り、そこで撮影された写真を森の名前をとって「Quinault」と題し、発表しました。正面から花を写した「Flowers」とともに、上田の写真では森羅万象がもつその瞬間の生命の瞬きと、その躍動感までもが呼び起こされてくるようです。 全文提供:ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アート 会期:2013年3月21日(木)~2013年4月27日(土) |
最終更新 2013年 3月 21日 |