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田中加織:石浮島
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2013年 3月 12日

 

2013年5月17日(金)から26日(日) 12:00から19:00 (20日(月)休廊、最終日17:00まで)(5月14日、15日、16日はアポイントメント制) 田中加織は、東洋思想・日本庭園文化を題材に、丸くぷっくりとかわいいデフォルメ、ヴィヴィッドな色彩の繊細な配色によって、人工自然物を肖像画のように画面中央にどっしりと描き、庭園のように愛でることのできる独自の絵画世界を構築してきました。 数年前から絵画制作と平行して行ってきた樹脂粘土による造形物も含めて、一見して田中加織の作品であることが認識できるオリジナリティを獲得しています。 本展では、須弥山(世界の中心の山)という宇宙観思想を題材に、絵画と樹脂粘土を使ったインスタレーションから構成されます。ご注目頂ければ幸いです。
(KUNST ARZT 岡本光博)

[作家コメント]
人の意識の形はどのように現れるのか.. と言う問いとともに日本庭園などの人工的自然物をモチーフとして、その景色や空間のとらえ方、また、その中で見え隠れする現実と虚構の狭間に現れるのが、人の意識だと考え制作しています。
そもそも日本庭園というのは蓬莱島、枯山水、石庭、など、それらには極楽浄土や不老長寿などよほど現実からかけ離れた思想を持って作られています。
自然を人の思うままにコントロールしながら美しさと理想を追い求め作られた世界は自然を借りもとした人そのものであると私は思います。
蛍光色を思わせるピンクやグリーン、イエローなど、一見ポップな色彩は、
理想郷を再現した本来の自然とは異なる不気味さや不穏さ、しかしながら時にユーモラスに描くのは、理想郷が決して手の届かない存在、また手を触れてはならない存在である事や、こんな世界を作った人に対してのちょっとした揶揄なのかも知れない。
近年は、象徴としての日本人の山=富士山(蓬莱山)や山水画、盆栽と石一つに宇宙観を見つける水石など、庭園以外の昔から日本人が接している自然鑑賞文化からも制作を広げています。

[作家プロフィール]
田中加織
1982 京都生まれ
2004 成安造形大学洋画科卒業

全文提供:KUNST ARZT


会期:2013年5月17日(金)~2013年5月26日(日)
時間:12:00 - 19:00  5月14日、15日、16日はアポイントメント制
休日:月
会場:KUNST ARZT

最終更新 2013年 5月 17日
 

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