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夏目漱石の美術世界展 美術は小説よりも奇なり・・・
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2013年 2月 21日

橋口五葉
《夏目漱石筆『吾輩ハ猫デアル』下編装幀画稿》
1907年
鹿児島市立美術館

『坊っちゃん』で有名なあのターナーから、蘆雪、劉生など日本美術の名品まで 近代日本を代表する文豪・夏目漱石は、『坊っちゃん』、『こゝろ』など多くの名作により、国内外で親しまれている国民作家である。少年時代から絵が好きだった漱石は、ロンドン留学中(1900-1902年)にも何度も美術館を訪問。帰国後に小説家として活躍を始めるが、美術に対する幅広い知識と豊かな鑑賞体験は、さまざまな文学作品や美術批評の中で花開いている。
この展覧会は、漱石の著作に登場する美術家、作品を可能な限り集めようという初の試みである。ターナーやミレイ、ウォーターハウスらのイギリス美術から、伊藤若冲や与謝蕪村らの近世絵画、青木繁や岸田劉生を初めとする漱石と同時代の作家の作品まで幅広く紹介。あわせて漱石自筆の山水画のほか、漱石の著作を華麗に彩り革新的なブックデザインを生んだ津田青楓や橋口五葉らの装幀や挿画の仕事も紹介する。漱石を案内役として、古今東西の美術作品鑑賞。また、お気に入りの小説の一節を思い浮かべて絵を楽しむもよし、視覚イメージを得てから著作を再読するもよし。美術と文学が同時に楽しめる、待望の展覧会である。


全文提供:広島県立美術館
会期:2013年3月26日(火)~2013年5月6日(月)
時間:9:00-17:00
休日:月
会場:広島県立美術館
最終更新 2013年 3月 26日
 

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