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天明屋尚:下絵と版画
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2013年 2月 21日

天明屋尚「Japanese Spirit シリーズ 14 点」
Copyright ©1997-2002 Tenmyouya Hisashi.
Courtesy of TENGAI GALLERY

これまで TENGAI GALLERY では天明屋尚が注目する新進気鋭の作家の紹介に努めて参りましたが、今展は天明屋自身のこれまでの画業を下絵と版画で振り返る内容となります。
作家の筆致が鮮明に残る過去作の下絵は、本画とはまた別の魅力にあふれており、作家の創作の軌跡をたどる貴重な手がかりに他なりません。一方、今展のために制作した版画は、過去の代表作から最新作まで約 650 点の中から、作家自身が厳選した 10 枚を、版画作品として一挙に展示します。さらに今回の版画は、シリーズ制作された過去作を一枚の版画として一枚仕立てとした特別仕様となっています。
天明屋自身、「シリーズものは本来、単体で観るより、すべて合わせて観るものとして制作している」と語るように、シリーズものを一枚仕立ての版画とすることで本来の作家の意図を忠実に反映した趣向となっています。なかでも、後の J-art の流れを決定づけた 1997 年から 2004 年まで制作された初期の代表作「Japanese Spirit シリーズ」や、その挑戦的なコンセプトで今なお斬新な存在感を放つ「ネオ千手観音 3 部作」の一枚物は必見です。下絵と版画により、天明屋の過去の代表作から最新作までが一堂に会するこの機会、ぜひご高覧くださ い。

[作家プロフィール]
天明屋尚
1966 年 2 月東京生まれ。現代美術家。
日本伝統絵画を現代に転生させる独自の絵画表現「ネオ日本画」を標榜し、権威主義的な美術体制に対して、絵で闘う流派「武闘派」を 2000 年に旗揚げ。2010 年には、南北朝期の婆娑羅、戦国末期の傾奇者といった、華美にして革新的な規格外の美の系譜を “BASARA” として提唱。2012 年には、美術の制度に一石を投じるべく、コマーシャル・ギャラリーをプロデュースするなど、一貫して反骨精神に根差した活動を続けています。主なグループ展に、2002 年「天明屋尚と暁斎展」(埼玉、河鍋暁斎記念美術館)、2003 年「The American Effect」(ニューヨーク、ホイットニー美術館)、2010 年「第 17 回シドニー・ビエンナーレ」(オーストラリア、シドニー)、「BASARA 展」(東京、スパイラル)を主催・企画・キ
ュレーション。

オープニング・レセプション:4 月 12 日(金) 18:00 ー 20:00

天明屋尚

全文提供:TENGAI GALLERY
会期:2013年4月12日(金)~2013年7月4日(木)
時間:11:00 - 19:00
休日:日・月・祝
会場:TENGAI GALLERY
最終更新 2013年 4月 12日
 

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