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Robert Heindel
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Published: February 14 2013

「Dancer in Rehearsal」
Screen printing 63.5×56.5cm

躍動する美の精神を捉えた画家

彼がまだイラストレーターとして働いていたころ、上司からたまたま貰った2枚のチケットから、彼のバレエへの情熱は始まります。  ロバート・ハインデル(1938~2005)。29歳の若さでTIMEの表紙を手掛けるなど、若い頃からその才能を発揮していた彼は、現在、もっともバレエダンサーの特徴を良く捉え、その個性や空気感までも表現する画家として世界中に名を馳せています。

ハインデルが描いたのは、印象派の巨匠、ドガが描いたバレリーナのいる情景だけではありません。日々のレッスンで肉体を酷使し、自分自身との孤独な戦いを繰り返すダンサーの強い意志と感受性、そして舞台への恐怖と憧れ、一瞬の息使いが伝わるような、“人間としてのダンサー”を描いたのです。空間や動きと静寂、またその余韻を彼ならではのソフィスティケートされた筆使いで描いたその絵画は、神秘的で美しく、見る人を前向きにし、そしてなぜか力と安心感をも与えてくれます。故ダイアナ妃、ジョージ・ルーカスやクリント・イーストウッドもハインデルのコレクターだった事で有名で、没後も各界の著名人達を虜にする魅力を持っているのです。

今回Bunkamura Box Galleryでは、昨年よりオーチャードホール芸術監督に就任した熊川哲也氏を描いた作品をはじめ、ハインデルが生前愛した森下洋子、吉田都などの日本人ダンサーを描いた作品。マーゴ・フォンテーヌ生誕80周年を記念して制作された作品や、5月に新国立劇場で公開される、世界の絶滅危惧種がぬいぐるみを着て華麗に踊るペンギンカフェからの作品。そしてハインデルの代表作とも言える、80年代のロイヤルバレエ団、モンテカルロバレエ団のレッスンシリーズも展示する予定です。この機会に、洗練された躍動感あふれるハインデルの世界を是非、ご堪能ください。


全文提供:Bunkamura Box Gallery
会期:Fri. March 1 - Sun. March 10, 2013
時間:10:00~19:30 (Last day: Open until 19:00)
会場:Bunkamura Box Gallery
Last Updated on March 01 2013
 

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