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Akira MORI
Events
Published: November 12 2012

 

このほど、AITの小澤慶介とMADキュレーティング・コース(2012年前期)の受講生は、「震災後」を展覧会ととおして向き合うプロジェクト、守章の『終日中継局』展を、代官山AITルームで開催します。

守章は、東日本大震災以前から、地域の防災放送をモチーフに『終日市町村山口』、『終日23区』などのプロジェクトを手掛けてきました。夕方になるとどこからともなく聞こえてくる「赤とんぼ」や「家路」。遊んでいる子どもたちは、それを合図に家に帰りはじめる、あの音楽。それには、防災放送のテストという、もう一つの目的があります。

4枚の地殻が接合する上に乗っている日本列島では、地震が起こり、山は噴火します。この自然条件と恒常的な非常時という私たちの生存条件の結び目を、守章のプロジェクトは照らし出します。 ふだんレクチャーが行われているAITルームでは、受信される防災無線によって日常と被災地の関係が意識される作品『終日中継局』と、震災直後に被災地で見られた貼紙をモチーフにした『終日貼紙』が展開されます。

この地理的に隔たった日常的な空間から、アートをとおして密やかに「震災後」を見つめる本プロジェクトにご期待ください。

[作家プロフィール]
守章(もりあきら)

1996年アーティストユニットとして活動開始。現メンバーは守喜章(東京都在住)ビデオ、写真、音楽など様々なメディアを使用したインスタレーション作品を制作。作品において使用する様々なメディアは、それ固有の厚みを持ち、決して\'\'私\'\'と他者とを直接に結びつけることはありません。決して痛みを感じることの出来ないもどかしさせつなさを生む距離。この距離感が作品制作の根本にあります。

オープニングレセプション:11月11日(日)15:00-17:30(15:30から、アーティスト・トークあり)


全文提供:AIT room
会期:2012.11.11~2012.12.11
時間:12:00 - 19:00

会場:AIT room
Last Updated on November 11 2012
 

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