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Katsumi Hayakawa
Events
Published: June 21 2012

構造1
2012
紙、中性糊、ガッシュ、糸、インクジェットプリント
74.0cm x 127.0cm x 13.0cm

構造2
2012
紙、中性糊、ガッシュ、糸、インクジェットプリント
74.0cm x 127.0cm x 13.0cm

"Floating City"
2011
紙、接着剤、グリッター、ワイヤー
183 x 80 x 60 cm
Installation view at "Very Fun Park" Taipei

GALLERY MoMo ROPPNGI では7月5日(土)から8月4日(土)まで、当ギャラリーでは3 回目の早川克己展「PHASEⅢ-構造と形態-」を開催いたします。
早川克己は1970 年栃木県生まれ、92 年日本大学芸術学部美術学科卒業後アメリカに渡り、98 年にはSchool of visual arts、New York にて修士号を取得しました。その後はニューヨークのDaniel Silverstein Gallery を皮切りにヒューストンのMcClain Gallery での個展など、主にアメリカでの制作発表を続け08 年に帰国後は主に私たちのギャラリーでの個展を中心に、アメリカをはじめ、ドイツ、台湾など世界的スケールでの発表が続き、今年9 月にはオランダ、ハーグでのペーパーワークスビエンナーレ2012 への参加も決定しています。
従来、絵の具を何層にも重ねた色層を電動ドリルで削り取って、パースペクティブで近未来的な空間を表現してきましたが、前回の個展からはペーパーを立体的に構築し、それらを並置することで都市の構造物を俯瞰するような作品を展開、国内外から注目を集めるところとなりました。
今展では、そうしたペーパーワークを台紙という支持体から解放することで新た展開を試みています。期待を持ってご高覧いただければさいわいです。

[作家コメント]
―今回の展示によせて―

科学技術の主たる特質は、数学的・物理的な意味において再現可能な、ゆらぎ=ゼロの精密かつ均質的な点の集合にある。半導体の回路も液晶パネルも立ち並ぶ超高層ビルもすべて正方格子状の点の均質な集積という意味では同一である。対して抽象芸術においては、対象物の解体・還元という点ではそれとの相似性があるものの、しかし、決定的な違いはその再現性のなさ、反復のなかの" ゆらぎ" にある。
これまで、無名な要素に還元された点・線・面・色・形・リズムなどプライマリーな要素を画面に再構成することにより自律的な視覚言語を提示する、ということを主題に制作してきた。
今回、Phase Ⅲ。第三段階。前回までは支持体(台紙)の上に紙で作られた様々な要素を配置し、画面を組み立てて行くという平面作品の制作プロセスを継承していたが、今回の展示作品では支持体からの要素の解放ということをめざした。作品を構成する主な要素は、300gの厚い画用紙で作られた直方体のフレーム、そして点・線・面。それらの素材による反復と分割、重なりによって視覚的なリズムを再構成し、より透過性の高い立体的ではあるがフラジャイルな作品制作を試みた。
重たい絵画から軽い立体作品へ。近年の制作の流れに通低するものは、シャープでつややかなハイテクノロジーに対する憧憬にも似た崇拝と、もはや操作不可能な段階にまで達した先端科学技術への懐疑と危機感というアンビバレンツな感覚であろうか?ヒルベルト正方点格子状の冷たい無限世界の構造にのまれつつ。

2012年 早川克己

[作家プロフィール]
早川克己 Katsumi Hayakawa
1970 栃木県生まれ
1992 日本大学芸術学部美術学科版画専攻卒業
1998 School of Visual Arts, New York 修士号取得

[個展]
2011 Micheko Galerie(ミュンヘン)
Nou Gallery(台北)
2010 GALLERY MoMo Roppongi(東京)
2009 GALLERY MoMo Ryogoku(東京)
McClain Gallery (ヒューストン)
2008 McClain Gallery (ヒューストン)
GarsonBaker Fine Art (ニューヨーク)
2007 GarsonBaker Fine Art (ニューヨーク)
2004 McClain Gallery(ヒューストン)
2000 Daniel Silverstain Gallery(ニューヨーク)
McClain Gallery(ヒューストン)
1999 Daniel Silverstein Gallery (ニューヨーク)

[グループ展]
2011 「VERY FUN PARK 2011 in TAIPEI」台北市(台湾)
「再生‐regenerate-」GALLERY MoMo Ryogoku(東京)
2010 「Art Tea Exhibition」Nou Gallery(台北)
「Taipei Biennale」台北市立美術館 (台湾)
2009 「Winter show」GarsonBaker Fine Art (ニューヨーク)
「2nd art-icle Award 2009」DESIGN FEST GALLERY (EAST)(東京)
「板室温泉大黒屋 第4回公募展」板室温泉大黒屋(栃木)
「 Summer Group Show Hop Step Jump」GALLERY MoMo Roppongi (東京)
2008 「Art Chicago」McClain Gallery(ヒューストン)
「Opening Exhibition」GALLERY MoMo Ryogoku(東京)
2007 「SUPER PHAT」Visual Arts Gallery(ニューヨーク)
「TEASE」Garson Fine Art(ニューヨーク)
「Summer Group Show」Winston Wacther Fine Art(シアトル)
「The 12th Annual Los Angeles Art Show」Represented by M% Gallery
2005 「Tokyo Wonder Seed」東京ワンダーサイト渋谷(東京)
「ART 212, 69th Regiment Armory, New York, NY」Represented by M% Gallery
その他多数

[スカラシップ & アワード]
2006 野村国際部文化財団助成
2005 第20回 ホルベインスカラシップ
1997 INTERENATIONAL ENCAUSTIC WORKS '97 最優秀賞(New York)
[コレクション]
TARGET
The Royal Bank of ScotlandEntargy-KOCH

Reception for the Artist : July 7 Sat. 18:00-20:00


全文提供:GALLERY MoMo Roppongi
会期:July 5(thu) - August 4(sat), 2012
時間:12:00 - 19:00
休日:Closed on Sun,Mon and National holiday
会場:GALLERY MoMo Roppongi
Last Updated on July 05 2012
 

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