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卒寿記念 高木栄子 紙わらべ展
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2012年 6月 15日

屋台

塩干物屋

野菜売り

和紙人形で、懐かしい情景の中で遊ぶ子どもたちの世界を創り続けている人形作家の高木栄子さん。45歳の時に独学で人形の創作を始め、今年8月に卒寿(90歳)を迎えます。これを記念して上記の展覧会を開催いたします。貴媒体にてご紹介くださいますようお願い申し上げます。
子どもの頃、誰もが心待ちにしていたお正月、雛祭り、運動会などの季節の行事。剣玉、竹馬、縄跳びなどの懐かしい遊び。ふと口ずさんだ「夕焼け小焼け」や「叱られて」などの童謡。高木さんは“紙わらべ”と名付けた7センチほどの人形で、こうした情景を見事に表現します。半世紀にわたって培われた鋭い観察眼によって驚くほど細やかに、生き生きと再現されたその世界は、私たちが失いかけている日本の原風景を思い起こさせ、見る人の心を懐かしさと温かさで溢れさせる不思議な魅力を持っています。
高木さんが創る人形には目・鼻・口がありません。それは「喜怒哀楽は、人形の身体で表現してこそ、ご覧いくださる皆様の心の中に豊かな、生き生きとした情感が見えてくると思ったから・・」また、満州での戦禍や引揚げを体験し、戦後の混乱を生きた高木さんは「振り返れば、半世紀にわたり、平和と命の尊さを人形たちに託してきたような気がします」と語ります。
2003年、81歳にして初めて、松屋座で開催した本格的な展覧会では、6日間で33,000人を超える来場者を記録し、大きな反響を呼びました。卒寿を迎える現在も日々新たな作品を創り続ける高木栄子さんの、穏やかで優しい紙わらべの世界を、初期の作品から最新作まで約130点でご紹介します。

[作家プロフィール]
高木栄子

1922年名古屋市に生まれる
1967年独学で和紙人形の創作をはじめる
1984年NHK「婦人百科」テキストの扉を1年間飾る
1985年この年以降、手芸フェスティバルに参加
2003年松屋にて初の本格的な個展を開催
2006年河口湖に美術館「紙わらべの蔵」オープン(現在閉館)
2010年富士川・切り絵の森美術館にて常設展示
現在福井県敦賀市在住

「写真の無断転載を禁じます」


全文提供:松屋銀座
会期:2012年8月22日(水)~2012年9月3日(月)
時間:11:00 - 19:00
会場:松屋銀座
最終更新 2012年 8月 22日
 

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