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綿谷 修:Icon
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2012年 6月 07日

綿谷修
「Icon #7」 2012
C-print
108 x 78 cm
© Osamu Wataya

タカ・イシイギャラリーフォトグラフィ―/フィルムは、6 月22 日(金)から7 月21 日(土)ま で、綿谷修個展「Icon」を開催いたします。「Icon」は、2010 年に発表された作品シリーズ 「Juvenile」にて、幼年と成人の間で揺らぐジュヴナイル(年少)の時代を生きる少年/少女 (世界の様々な場所に張りめぐらされた「アイコン」に対して独特の距離感を保つ存在)を捉 えた綿谷が、「アイコン」そのものへのアプローチを試みた最新作です。

[作家コメント]
「アイコン」とは、人間のあり方に原型をもたらしてくれるものです。誰もがそこから、ある感情やイメージを身近に思い起こさせられ、集団としてのインスピレーション、そして神話的でもあるのです。もともとアイコンとは、古代ギリシャの神々や古代エジプトの死者、そしてキリスト教の神や天使の図像を指す言葉です。子どもたちや素朴な人たちにとって、神々たちのそうした具象的なイメージは受け入れやすいものであると同時に、むしろ必要なものでもあったはずです。
アイコンはまた、忠誠心、権力、愛国主義、憧れ、そしてパラノイアなどを呼び起こすものでもあります。
そして、アイコンが身に纏う色も、勝利、真実、純粋など、様々な意味を秘めています。アメリカのカウボーイや星条旗はそうした意味で、アイコンの最たるものだと言えるでしょう。
目に見える形、すなわちフォルムこそがアイコンの原理です。時には、実在するものであってもそのフォルムは一瞬にして消えてゆき、残像が写真になった途端に写真のもつ特性に近づいてくるわけです。裸眼で見ることのできないカウボーイのぶれたイメージ、それは私にとって理想的フォルムとも言えるアイコンの写真なのです。つまり、鏡に映した姿のようなものなのです。


綿谷修
2012年4月

オープニング・レセプション:6 月22 日(金)18:00 –20:00


全文提供:タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム
会期:2012年6月22日(金)~2012年7月21日(土)
時間:12:00-19:00
休日:日・月・祝
会場:タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム
最終更新 2012年 6月 22日
 

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