| EN |

旅の記憶-好宮佐知子展
Events
Written by In the document   
Published: March 17 2012
There are no translations available.

好宮佐知子《街(5月)》2011年
鉛筆、水彩、白亜地、寒冷紗、パネル 72.7×60.6cm

好宮佐知子(よしみやさちこ)は東京藝術大学大学院の美術専攻(壁画)を修了、在学中より現在まで自然の光と影が作り出す情景を描き続けています。自然の光が作り出す風景の中で、特に言葉に出来ない特別な感覚を覚えたときのその感覚や思いを作品に表現してきました。

作品はそのときの感覚を思い起こしながら、白い地に少しずつ影をつけていくように細かい線描を重ねていき仕上げていきます。 どの作品もほとんどの部分が細かな線の集積によって出来ています。

本展では「旅の記憶」と題し、今年作家が旅をしてきたアメリカ、スペインで出会い記憶に留まった風景と、大震災を経て、あらためて身近にある風景を見つめ直し作品にしました。

寒冷紗を張った白亜地(または綿布)に水彩・鉛筆等によるペインティング(120号、30号、10号、3号等11点)、水彩画(約5点)、フレスコ作品(数点)を展示致します。

自らの感覚に忠実に淡々と制作し続ける好宮佐知子の作品を観ることで、少しでも多くの方々に穏やかな時間や、共鳴して頂けるものがあればと思います。

[作家コメント]
旅の記憶

今年、春から、私はいくつかの国へ行く計画をしていました。
出発予定が、あの大震災の直後の3月末で、まるで逃げ出すように日本から旅立ちました。

最初の地、アメリカでは、東京に似た大都会と、まだまだ人間味溢れる素朴な人々、というギャップに驚き、合理的で、割り切りの良い、前しか向かないような人々の姿勢を背景に、あの大規模な作品やギャラリーが生み出されるのでは、と納得したような気がしました。

夏にはスペインへ向かいました。アメリカとは全く別の、乾いた砂と、灼熱、長い歴史の中で築かれた建造物と、長い歴史の中で変わらずに存在し続ける、自然と人々の営みを実感しました。痛いほどの強い日差しと、色鮮やかな町並みに目を奪われました。

今回この時期に、全く異なる2つの国へ行くことで、私は、日本、日本人について、とても多くの時間を費やし考えたと思います。いつも、傍らに日本がありました。それと同時に、自分、自分の生み出すものについても考えました。様々な地へ行きながら、そこで見て、感じるのは私自身であり、その記憶に留まったいくつかの情景を、その時感じた感覚のまま、作品として生み出すことが、私のやりたいことです。今回の作品は、この旅の記憶と、日本に戻ってきてから目にした、いつも変わらずに私の傍に存在し続ける情景に、改めて目を向け、切り取ったものです。

好宮佐知子

[作家プロフィール]
好宮佐知子(Sachiko YOSHIMIYA)

1977 東京生まれ
2006 東京芸術大学大学院美術研究科 博士後期課程美術専攻(壁画)修了

個展:
2002 SPICA MUSEUM 東京
2003 ギャラリーGAN 東京
ギャラリー椿 GT2 東京
2004 ギャラリーGAN  東京 資生堂ADSP
2006 Gallery惺SATORU  東京 
2007 ウイリアム モリス 東京
2008 工房 親 東京
画廊Full Moon 新潟
Gallery惺SATORU 東京
2009 MAXVIN(フランス料理レストラン) 東京
ギャラリーゴトウ 東京
イタリア料理 coccineLLA 東京
2010 ギャラリーゴトウ 東京

グループ展:
1997 「創作展」 東京芸術大学 取手校地
2000 「二人展」 東京芸術大学大学会館展示室
2001 「台東区コレクション展」 東京芸術大学大学美術館
「トーキョーワンダーウォール公募」 2001 東京都現代美術館
「jam展2001」 ギャラリー絵夢 東京
2002 「カフェ・イン・水戸」 赤池 孝彦+アート・ランダムス
旧ユニーデパート壁画制作 水戸芸術館 茨城
2003 「第5回熊谷守一大賞展」 アートピア付知交芸プラザ 岐阜
2004 「定点2004-それぞれの世界-」 Gallery惺SATORU 東京
「VOCA展2004現代美術の展望?新しい平面の作家たち」 上野の森美術館
「現代リビングアート展2004 はじめて選ぶアート」 リビングデザインギャラ
リ- 東京
2005 「ギャラリーGAN」 東京
「台東区長賞展」 東京芸術大学大学美術館 陳列館2階
2006 「NICHE GALLERY」 東京
2007 「The Asian Spirit & Soul」 Seongnam Art Center 韓国
「YOKOHAMAみなとみらい展」 横浜市民ギャラリー
「Shanghai Art Fair」 (NICHE GALLERY) Shanghai MART 中国
「Shanghai Art Fair Emerging Artists Exhibition」 (NICHE GALLERY)Shan
ghai MART 中国
2008 「象鯨展」 ギャラリー布う 神奈川
「追跡する百人展」 NICHE GALLERY 東京
「ART OSAKA 2008」 堂島ホテル 大阪
「群馬青年ビエンナーレ2008」 群馬県立近代美術館 群馬
「ルージュの伝言」 工房 親 東京
2009 「今日的と今日迄・展」 ギャラリー稲村ケ崎 神奈川
「追跡する百人展」 NICHE GALLERY 東京
「女子美短大 美術コース絵画研究室スタッフによるPrints&Drowings展 -紙
で遊ぼう-」 ギャラリー華 東京
「みなとみらいYOKOHAMA 2009」 横浜市民ギャラリー
「9周年記念展ミニアチュール展2009-風景7の視点」 楓画廊 新潟
「東京コンテンポラリーアートフェア2009」(ギャラリー惺) 東京美術倶楽部 東京
「女子美展」 ギャラリー華 東京
2010 「12周年記念展 音楽へのオマージュ」 ギャラリーゴトウ 東京
「NEW WORKS -2D-」 Gallery惺SATORU 東京
「Shanghai Art Fair Emerging Artists Exhibition」 (NICHE GALLERY)Shanghai
「FLOWERS?To the way of the wildflower」 Gallery惺SATORU 東京
2011 「色考│白」 Gallery惺SATORU 東京
「ドローイングの愉しみ」 ギャラリーゴトウ 東京
「Affordable Art Fair」 (Peng Gallery) 7 West New York , USA
「フレスコ展」 美術家連盟画廊 東京

賞歴:
2001 卒業制作台東区長賞 東京芸術大学O氏記念賞
2003 第8回ADSP 資生堂
2007 Shanghai Art Fair Emerging Artists Exhibition Shanghai MART 中国 特別賞
2009 第8回日本現代美術会 奨励賞

活動:
2005-2006 世界遺産ガッラ・プラチディア廟モザイクの保存と修復活動への参加

パブリックコレクション:
台東区 東京

全文提供:ギャラリー惺SATORU


会期:2011年12月3日(土)~2011年12月25日(日)
会場:ギャラリー惺SATORU

Last Updated on December 03 2011
 

| EN |