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栗本夏樹展:祈るかたち
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 10月 22日

画像提供:御殿山生涯学習美術センター

アトリエ美術館とは、市民が「みる」だけでなく作家と共に「つくる」ことを通して作家の造形思想にふれ、交流する場として、1998年からスタートしました。15回目の開催となる本年は、漆造形作家の栗本夏樹氏を迎えワークショップや展覧会を開催いたします。

栗本夏樹氏は、漆造形の分野で日本を代表する作家の一人として世界的に認められ、漆の新しい可能性を30年近く探究し続け、国立新美術館や豊田市美術館はもとより世界各地で展示を行うなど、幅広い活動をされている作家です。

栗本氏の作品は、蒔絵や螺鈿(らでん)にみられる漆独特の伝統的な技法を用いながらも、現代的な素材と手法を融合させた作品で、栗本氏自身が学生時代より20カ国以上を旅した影響から、古今東西の文化が調和した魅力を持ったものとなっています。

今回の展示作品は、栗本氏自身が宗教に強い関心をもったことから生み出された、祈りのシリーズを中心とした内容です。 立体作品「祈る形」や「生命樹」「祈りの空間」などの平面作品を展示します。「祈る」という人々共通の表現を通して制作された「祈る形」は、古い乾漆という技法を使って、現代の祈りのかたちを表しています。つぼみのようであり、合掌しているようなおだやかな佇まいは、生命の灯火のように感じられ、静かで厳かな気持ちにさせてくる作品です。

ワークショップでは、人が生きた痕跡として、紙袋や色紙、新聞紙等を用いたかぶりものを制作し、東日本大震災の被災者への、祈りと鎮魂の思いも込め、栗本氏の作品と関係づけて展示する予定です。

ワークショップ「紙のかぶりものを作ろう」
日時:11月3日(木・祝)10:00~12:00
会場:御殿山生涯学習美術センター 創作室2
対象:小学生以上 定員:15名 参加費:¥500
申込み:10月10日(月・祝)10:00から同センターにて受付。

アーティスト・トーク
日時:11月20日(日)14:00~15:00
会場:御殿山生涯学習美術センター1階 入場無料
パネラー:田中 恒子(現代美術コレクター)

栗本夏樹 Natsuki KURIMOTO

2008 SOFA SHICAGO (Navy Pier Festival Hall , アメリカ合衆国)
         個展-漆・生命の再生2008- (高島屋美術画廊, 東京/京都)
         SOFA NEW YORK (The Park Avenue Armory , アメリカ合衆国)
2009 個展-聴竹居との出会い-(聴竹居, 京都)
         DOMANI・明日展(国立新美術館, 東京)
2010 第三回国際漆芸展(中国福健省美術館)
         個展-ジャパニーズモダンの世界-(アート○美空間Saga, 神戸)
         個展-装飾するかたち-(アートスペース感, 京都)
2011 個展-出会いのかたち-(赤坂游ギャラリー, 東京)
         Contemporary Japanese Lacquer(Cavin Morris Gallery , アメリカ合衆国)
         漆展-新しい漆のかたち-(伊丹市立工芸センター, 兵庫)
         個展-新しい漆のかたち-(ギャルリー石塀小路和田, 京都)
         現 在 京都市立芸術大学 工芸科 漆工研究室 准教授

 

受賞
1988 第7回 京都府文化賞 奨励賞
1993 第10回 咲くやこの花賞(大阪市文化賞)
1995 京都市芸術新人賞
1996 第2回 おおさかパブリックアート賞 最優秀作品
1998 大阪市都市環境アメニティ表彰
2005 国際漆展・石川2005 特別賞

※全文提供: 枚方市立御殿山生涯学習美術センター


会期: 2011年11月3日(木・祝)-2011年11月27(日)※11月22日(月)休館
会場: 枚方市立御殿山生涯学習美術センター

最終更新 2011年 11月 03日
 

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