岸本雅樹:ライオン、それから東や西など |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 9月 30日 |
何じゃこりゃ! さまざまな素材を組み合わせて制作する作家は数多くいるが、彼のセンスは抜群にイカレているのだ。そして底抜けに陽気だ!彼の作品の前で爆笑する者を何度となく見て来た。作品に意味は無いと嘯く彼だが、制作動機を聞くとこれまた納得のストーリーがあったりする。使われている材料は、友人や親類、大切な人々から譲り受けたものなど彼にとっては特別な物ばかりだ。時を経て、鮮度は薄れ、流行から離れていき、輝かしく部屋に飾られていたものがいつしか押し入れの中にしまい込まれてゆく。しかし、忘れたくても忘れられない、他者からすればどうでもいいその物達の放つ小さな圧倒感に、彼は強く惹かれるのだという。 今回の展示会場TORARY NANDが構える味園ビルは、かつてバブル最盛期の大阪ミナミで最大規模のキャバレーとして輝かしい時代を生きていたが、今や流行廃れた雑居ビルからアングラ文化の発祥の地となりつつある。今回、岸本はこの味園ビルの一室をドラスティックな組み合わせによってどのように変貌させてくれるのだろうか。 岸本雅樹の大阪初個展、是非御高覧を! 全文提供: TORARY NAND 会期: 2011年10月29日(土)~2011年11月20日(日) |
最終更新 2011年 10月 29日 |