紙を支持体に鉛筆や色鉛筆、水彩などで描くドローイング作品を展開していた恵木亮太ですが、最近は油絵にも挑戦しています。そんな彼と出会ったきっかけも、キャンバスに分厚く塗られた絵の具が特徴的な油絵に惹かれたことからです。チューブから直接キャンバスに絵具をのせていく手法を用いた、その不均一な偶然性が生み出す彼の作品から、とても自由で開放的な感覚を味わう事が出来るでしょう。

また、浅くなりがちなドローイング作品ですが、揺らめく線描はより深みと装飾性を湛えています。モチーフは林の中に佇む裸の少年や、宙に浮く動物の頭部など少し不気味で怪しげではありますが、恵木亮太が画家活動と並行して音楽活動も行っている事から、グラフィカルなモチーフやリズミカルな線描が生み出されるのも良く理解できます。

2006年にはトーキョーワンダーウォール賞を受賞し、都庁及び本郷のワンダーサイトにて個展を開催注目を浴びました。今展は彼にとって約３年ぶりの個展となります。

全文提供：　FUMA Contemporary Tokyo／BUNKYO ART

会期：　2011年9月16日（金）～2011年10月1日（土）
会場：　FUMA Contemporary Tokyo／BUNKYO ART