西村陽平:時間と記憶 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 6月 30日 |
関西では8年ぶりとなります西村陽平の新作展。 西村陽平(Nishimura Youhei)は、1947年に京都で生まれました。西村は“時間と記憶”、そして偶然性=不介入という事をキーワードに制作してきたのではないでしょうか。 彼の作品達には、彼が過ごしてきた時代のミニマルアート等との関わりが色濃くうかがわれます。西村の焼成の作品も、土を使うわけではなく、また手技もそこには全く介入していません。ただ彼は焼成=熱という根源的な技法のみを使い、時間の経過と、物の異なった本質を提示しているのです。その意味では純粋な方法で、陶芸をコンテンポラリーアートに橋渡しした作家と言えるでしょう。 今回西村は古本に引かれた線をドローイング作品として展覧致します。「読んだ人が、大切だと思ったところに引かれた線も、よく見るといろいろあることがわかる。その人が見えてくるようにも感じられる。その線だけを残して、他の部分を塗りつぶしてしまった」。 西村によって整えられた紙片は、時間と記憶の新たな世界をかいま見せてくれるでしょう。西村独自の‘焼成’という手法を中心として、“Less is more”という事を追求してきた作家の、新たな一面をご覧頂く試みです。平面と立体数点を展示いたします。 西村陽平 全文提供: ギャラリーゼロ 会期: 2011年7月9日(土)-2011年7月30日(土) |
最終更新 2011年 7月 09日 |