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長谷川利行:幻の名作と、素描力!
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2008年 11月 13日

《水泳場》 油彩、90.9×116.7cm copy right(c) Toshiyuki Hasekawa and Shinobazu Gallery

強い生命力を感じさせる裸婦像、生き生きとした力がみなぎる少女・少年像、エネルギー溢れる街並みや自然の中に人間の存在を感じさせる風景画など、「イキルコトハエガクコト」と叫び描き続けた画家・長谷川利行(はせかわとしゆき=通称りこう)。アトリエを持たず、放浪生活を送りながら描き続けた人生は、一見奔放に思えます。しかし「思い立ったら描く」というスタイルを生涯貫き通したからこそ、何事にも縛られることなく、絵に対する欲求を常に発散し、見る者を圧倒する力が宿る作品を描くことができたのです。彼の作品には、無頼画家と呼ばれた彼の生き方そのものが表れています。 当画廊で4年ぶりの開催となる今展では、近年までモノクロ図版でしか存在が知られず、最近になって発見された幻の名作「水泳場」を、画廊企画展の中では初めて公開いたします。また<描かれた詩>とも評される即興で描いたデッサンの数々を紹介、油彩・水彩・素描など合わせて20点をご紹介いたします。死後およそ70年がたった今も色あせることなく、新たなファンを増やし続けている長谷川利行の作品をこの機会にぜひご覧ください。 <長谷川利行 略歴> 1891年、京都生まれ。1925年、上京し、二科会展に「田端変電所」が初入選。1927年、二科会展で「麦酒屋」などが樗牛(ちょぎゅう)賞。 1928年、一九三〇年協会展で「地下鉄道」などが協会賞。1929年、一九三〇年協会展へ「靉光の肖像」など出品。1933年ごろより放浪生活が始まる。1936~38年、新宿・天城画廊で個展開催。1940年、死去。享年49歳。
※全文提供: 不忍画廊

最終更新 2008年 11月 17日
 

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