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東松照明 展
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 3月 27日

《太陽の鉛筆》1971年 / 2010年
インクジェットプリント|100 x 70.94 cm
画像提供:タカ・イシイギャラリー
Copyright© Shomei Tomatsu

タカ・イシイギャラリーでは初めての展覧会となる本展では、2010年9月16日から11月7日まで長崎県美術館で開催された「時を削る」展にて発表された、東松初のデジタル出力による大判作品(幅42インチ/約106 cm)9点に加え、ビンテージ作品数点を展示いたします。

写真は、選択の連鎖で成り立つメディアアートである。カメラとレンズを、感光材料を選ぶ。被写体を選択する。広がる空間の部分を選んで切り取る。日時を定め、光や風を選ぶ。対象との距離を選び、アングルを選ぶ。そしてシャッターチャンスを選ぶ。コンタクトプリントから数点選んで引き伸ばし、更にその中から一点を選んで、展示作品ができあがる。写真家は、医師のように治療せず、学者のように分析もせず、神父のように支えない。落語家のように笑わせもせず、歌手のように酔わせない。ただひたすら見るだけ。見ることと選ぶことに終始するのが写真家である。
-東松照明 寄稿「時を削る 東松照明の60年」
2010年7月5日付 西日本新聞朝刊文化面掲載

本展は、1950年代後半に撮影された作品から近年撮影された作品まで、長い時間軸に及ぶ作品で構成されます。撮影年、撮影地、撮影対象が極めて多岐にわたりながらも、東松独特の構図センスと緊迫感を持った作品は一貫した力強さを見る者に伝えます。初期においては、戦前期の写真と同時代の写真との重要な架け橋となり、その後も写真による表現を常に時代の先端で追及してきた写真家・東松照明の作品をこの機会に是非ご高覧ください。

※全文提供: タカ・イシイギャラリー


会期: 2011年4月16日(土)-2011年5月21日(土)※GW休廊:5月1日-5日
会場: タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム

最終更新 2011年 4月 16日
 

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