美術評論家連盟会長の中原佑介（なかはら・ゆうすけ、本名・江戸頌昌＝えど・のぶよし）さんが3月3日に79歳にて死去。

中原さんは1931年神戸市生まれ、京都大大学院の湯川秀樹研究室で理論物理学を専攻していたが、在学中の1955年『想像のための批評』で美術批評新人賞を受賞したことをきっかけに美術評論へ転向。美術評論家の東野芳明、針生一郎両氏とともに、日本の現代美術批評をリードした。

執筆・評論活動のほかに、パリ、サンパウロ、ヴェネツィア、東京ビエンナーレなどの国際展のコミッショナー、ソウル・オリンピック美術展国際委員、ハバナ・ビエンナーレの国際審査員として国際的にも活躍、また国内でも京都精華大学長、水戸芸術館の美術部門の芸術総監督、兵庫県立美術館館長などを歴任した。