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メタボリズムの未来都市展
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 3月 15日

丹下健三《広島ピースセンター》1955年 | 撮影:石元泰博 | 画像提供:森美術館

世界初、日本現代建築史を代表する建築運動「メタボリズム」の展覧会

「メタボリズム」は1960年代に活発に展開された、今なお世界で最も知られる日本発の建築運動です。生物学用語で新陳代謝を意味し、生命がメタボリズムを繰り返しながら成長・変化していくように、建築や都市も有機的にデザインされるべきであるという理念に基づいています。

1960年の世界デザイン会議に、丹下健三の強い影響を受けた評論家の川添登、建築家の大高正人、槇文彦、菊竹清訓、黒川紀章、デザイナーの粟津潔、栄久庵憲司らは「メタボリズム・グループ」を結成し、マニフェスト『METABOLISM/1960- 都市への提案』を発表しました。これを機に「メタボリズム」は、磯崎新や大谷幸夫など数多くの建築家を巻き込み、高度経済成長時代を背景に、日本の現代建築史上、重要な一時代を築きました。彼らが描いた壮大な未来都市像と実現した数多くの実験的な建築は、マニフェストの発表から50年を経た今、私たちの都市を考える上でも重要な先駆的事例として、再評価の機運が高まっています。

本展は、「メタボリズム」の全貌を明らかにする世界で初めての展覧会です。代表する建築・都市プロジェクトはもちろんのこと、運動の前提となる現在の広島平和記念公園を中心とした戦災復興都市計画から、同時代の美術とデザイン、運動の集大成ともいえる1970年の大阪万博、その後の国際的なプロジェクトまでを総合的に紹介します。また、当時の建築資料の遺失・散逸が問題となっている昨今、本展を契機に未だ美術館に保存されていない貴重な資料を整理・蒐集し、将来に残すことは重要な意義があると考えています。建築家や関係者が所有している初公開の模型やスケッチ、図面、一般公開される機会がほとんどない記録映像、3次元CGで本展のために再現した未来都市の映像など、約100のプロジェクトを500点以上の資料で展覧します。

※全文提供: 森美術館


会期: 2011年9月17日(土)-2012年1月15日(日)
会場: 森美術館

最終更新 2011年 9月 17日
 

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