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ココロの景色
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 2月 09日

画像提供:ボーダレスアートミュージアムNO-MA

ちょっとむずかしい問いかけです。
「自分とは、いったいどういう存在なんだろう。」
自分だけの特徴をさがしてみる。
「気が弱い? 記憶力が良い? 腕力が強い? 涙もろい?」
でもそれは、どれも自分固有のものとはいえない。
では、「自分にしかないものは、どこにあるの?」
それはたぶん、自分が作る「イメージ」の中にあるのです。
「心の景色」と言ってもいいかもしれない。
未だカタチをもたないそれを、見えるカタチにしてみたい、と思うこと。
そうせずにはいられない、強い何かに司られること。
本展では、そのようにして表出された6人の作品に焦点をあてます。
美術教育や流行とは無縁な独自の方法によって、
深く、強く、しなやかな、心の内面力がカタチとなっているのです。
作品を通して観客の方々も、自分自身の心の景色を探索していただく企画展です。

【出展作家
格野 門  Itaruno Jyou
1986年生まれ。15歳の頃から自己流で描き始め、日々の心のままに描き続けている。針のように細い鉛筆の超細密描画は、現実には存在しない、蠢くような深い内面世界を表現している。

西村一成  Nishimura Issei
1978年生まれ 愛知県在住。統合失調症を患い、現在は自宅の一室に隠って膨大な数の作品を描き続けている。100号の作品もふくめ、命の証しのように毎日描き続ける絵は、様々なココロのイメージとして溢れ出る。

山田七菜子  Yamada Nanako
1978年生まれ  大阪府在住。美術大学でテキスタイルを学んだが、制作している絵とはほとんど関係がない。入院体験や、日々の生活での心象や記憶などを、大小様々な画布に旺盛に描き続けている。

佐藤朱美  Satou Akemi
1981年生まれ  北海道在住。精神的な病で仕事も辞めたが、母のすすめで絵を描き始めた。旺盛な表現力を発揮し、湧き出るようなイメージの絵はカラフルで緻密なフシギパワーに満ちている。

飯塚政暁  Iizuka Masaaki
1987年生まれ  滋賀県在住。知的障害者の作業所に通っている。自宅や職場でいつも針金を持ち歩き、即興的に様々な形のオブジェを作っては、手ばなさず触っている。それは自宅に大量に貯めこまれている。

江中祐子  Enaka Yuko
1960年生まれ 埼玉県在住。30代の頃に精神的な病を患い入退院を繰り返す。道具も無い閉鎖病棟の中、素手で雑誌をちぎりコラージュ制作に没頭し始める。その作品は圧倒的な生命力を放っている。

【関連イベント】
すべて要予約  TEL/FAX 0748-36-5018  E-mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
○おはなし会&ワークショップ「ココロのけしき」
2月26日(土)14:00~15:30
2月27日(日)14:00~15:30
場所:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA
参加費:観覧料
定員:各20名
小林瑞恵(本展ディレクター)
企画者による作品解説会。作品を鑑賞後、こころの景色を描いてみましょう。

○夕暮れNO-MA de ギャラリートーク
3月23日(水)18:30~19:30
場所:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA
参加費:観覧料
定員:20名
はたよしこ(本展ディレクター)
当日は、20:00まで特別開館いたします。夜になるとガラリと変化する展示空間の中で企画者によるギャラリートークを開催します。

○ドキュメンタリー映画上映&アフタートーク
4月16日(土)13:30~16:00
映画上映:「破片のきらめき‐心の杖として鏡として‐」(80分)
2008年/日本/80分  撮影・監督・編集:高橋愼二
【2008年第14回(仏)ウズール国際アジア映画祭観客賞受賞 (最優秀ドキュメンタリー賞)】
アフタートーク:「精神科病院での芸術活動-“癒し”としての自己表現」
安彦講平(平川病院 造形教室主宰)
場所:尾賀商店(近江八幡市永原町中12)
参加費:無料(観覧チケットで入場できます。) 
定員:50名

○トークショー「ココロと表現」
5月15日(日) 13:30~15:30
参加費:無料(観覧チケットで入場できます。)
場所:尾賀商店
定員:50名
小林昌廣(IAMAS情報科学芸術大学院大学メディア文化センター長・教授)

※全文提供: ボーダレスアートミュージアムNO-MA


会期: 2011年2月19日(土)-2011年5月29日(日)
会場: ボーダレスアートミュージアムNO-MA

最終更新 2011年 2月 19日
 

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