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floating view "郊外"からうまれるアート
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 1月 31日

画像提供:佐々木友輔

floating view とは
ロードサイドに建設されたショッピングモールやファミリーレストラン、立ち並ぶ団地、真新しい一戸建ての家々。日本中至る所で見ることの出来るこうした郊外の風景は、景観の破壊や故郷喪失、地域共同体の欠如など、これまで多くの批判に曝されてきました。しかし今では東京などの大都市でも、郊外都市と見紛うような風景に出くわすことが珍しくありません。グローバリゼーションの進行によって、世界全体が郊外的な環境に覆われようとしています。郊外の問題は誰にとっても切実なものとなりつつあるのです。

本展は、郊外的環境から生まれたアーティスト、そして郊外的環境を自らの手で改変・更新していこうとするアーティストを取り上げた展覧会です。技術革新に任せた楽観論で盲目的に突き進むのでもなければ、戻ることの出来ない過去を礼賛する懐古主義に陥ってしまうのでもない、郊外的環境に生きる私たちの新たな生の在り方を模索するかつてない試みです。

企画: 佐々木友輔
アーティスト:
石塚つばさ、笹川治子、遠藤祐輔、川部良太、佐々木友輔、ni_ka、田代未来子、清野仁美、渡邉大輔、藤田直哉
コーディネーター: 中山亜美
会場構成: 石塚つばさ
記録: 遠藤祐輔

シンポジウム
シンポジウム1|AR(拡張現実)風景論
日時: 2011年3月5日(土)15:00-18:00
トークゲスト:
丸田ハジメ(研究者・評論家)
若林幹夫(社会学者)
渡邉大輔(映画研究者・批評家)
清野仁美(アーティスト)
佐々木友輔(本展企画者)

郊外化と情報化によってうまれる/変わる風景とはどのようなものでしょうか。郊外論と情報論の交差する点としてのAR(拡張現実)、そしてそこから生まれるアートの可能性について考えます。

シンポジウム2|サヴァイヴァル・ディーヴァは郊外都市となった
日時:2011年3月26日(土)15:00-18:00
トークゲスト:
藤原えりみ(美術ジャーナリスト)
柳澤田実(哲学・宗教学者)
ni_ka(詩人)
藤田直哉(SF・文芸評論家)
石塚つばさ(アーティスト)

これまでSFで描かれてきた「身体拡張」や「身体=都市」というテーマは、「郊外都市」の姿として具現化しているのではないでしょうか。SFと生態学の見地から、郊外的環境における身体のあり方を探ります。
ust放送を予定しています(http://nanachan.tv/)

映画上映
11:00|ここにいることの記憶
11:30|ある映画史
12:00|そこにあるあいだ
13:30|新景カサネガフチ
15:00|ここにいることの記憶
15:30|ある映画史
16:00|そこにあるあいだ
17:30|新景カサネガフチ
※ループ上映のため、上映時間が多少ずれる可能性があります。

上映作品
ここにいることの記憶|川部良太/28分/2007
そこにあるあいだ|川部良太/87分/2009
新景カサネガフチ|佐々木友輔/ビデオ/67分/2010
ある映画史(短編集)|佐々木友輔/ビデオ/30分/2006-2011

AR詩
スマートフォンをお持ちの方は、TWS本郷への最寄り駅(水道橋駅/御茶ノ水駅)に到着したら、ARアプリケーション「セカイカメラ」を起動して景色を眺めてみてください。アーティストni_kaによるAR空間上で体験する「詩」を鑑賞することが出来ます。(「セカイカメラ」ウェブサイト http://sekaicamera.com/

※全文提供: 佐々木友輔


会期: 2011年2月26日(土)-2011年3月27日(日)
会場: トーキョーワンダーサイト本郷
オープニング・レセプション: 2011年2月26日(土)17:00-19:00

最終更新 2011年 2月 26日
 

関連情報


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