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ロベルト ロドリゲス:メキシコからの贈り物
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 1月 27日

画像提供:サジオ|Copyrigh© Roberto Rodríguez

ロベルト ロドリゲスの作り出すエンジェルの顔はどことなく悲しげにも映る。メキシコ生まれである彼の容貌は 一見メキシコの人には見えない。どちらかというとヨーロッパの人のようである。そして彼のエンジェル達も見 た目はメキシコ生まれとは思えない。しかし彼はこの作品の中にはメキシコ人の記憶が込められているのだと言う。 メキシコは約500年前にスペインに侵略された経緯がある。その後、独立革命、メキシコ革命を経て現在に至っている。 おそらくほとんどのメキシコ人がスペイン人との混血と言ってもいいだろう。彼らのアイデンティティの中にはスペイン 侵略前史の記憶とスペイン侵略後の歴史が無意識の中で複雑に混ざり合っているのである。それがロベルト自身であり、 彼の作り出すエンジェルなのである。世界的規模でグローバル化が進む現在においてエンジェルの表情がどのように変化 していくのかもこれからの楽しみである。
-(企画)矢作隆一

矢作隆一 (Ryuichi Yahagi)
1967年 神奈川県川崎市生まれ
1987 大阪あべの辻調理師専門学校卒業
1995 金沢美術工芸大学美術学科彫刻専攻卒業
2001 メキシコ政府アーティストプログラム奨学生
2002-2009 メキシコベラクルス州立大学芸術学部美術学科講師
2010    メキシコ国立自治大学大学院芸術学部都市芸術学科修了
現在 メキシコベラクルス州立大学造形美術研究所研究員
金沢美術工芸大学を卒業後すぐにメキシコへ渡り現在に至る。制作活動の他、メキシコと日本との文化交流の企画、コーディネイトも行っている。 最近の活動として2009年「戦後日本映像史 目黒区美術館学芸員正木基」ベラクルス州立大学芸術学部、 「メキシコ-日本友好400周年」プラザギャラリー、2010年「アニメマンガ~文化的な表現へ~」マルチメディアセンター(メキシコシティ)、 「国際アニメマンガシンポジウム」ヘスタルデザイン大学(ベラクルス、メキシコ)、「古代メキシコ・オルメカ文明展~マヤへの道」京都文化博物館他、 「カミロボ展」メキシコ国立自治大学付属チョッポ美術館(メキシコシティ)などがある。

※全文提供: サジオ


会期: 2011年3月6日(日)-2011年3月27日(日)
会場: サジオ

最終更新 2011年 3月 06日
 

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