兵庫県立美術館は新たな試みをはじめます。 今日の芸術表現は以前に比べてさらに自由に、大胆に、多様になってきています。今年度からはじまる注目作家紹介プログラム“チャンネル”はこうした「私たちの時代」の魅力溢れる表現をいちはやく皆さまに紹介することを目的としています。
記念すべき第1回は、関西を拠点に活躍する映像作家・林勇気(1976 年生)の個展を開催します。「ファミコン世代」を自認する林の代表的な作品は、コンピュータゲームの画面を思わせる世界を人物が淡々と歩きつづける映像作品です。一見するとCGのようにも見えますが、作品の素材は林自身が撮影した写真からとられたもの。作家の関心は常に私たちが生きるこの世界と、テレビやコンピュータ、壁に映し出される実体のない映像の世界のリアリティとに向けられているのです。
この展覧会のための新作《あること being/something》では、初の試みとして、作品の素材となる写真や映像世界の住人(出演者)が一般から募集されます。本作の音楽はSPANOVAが担当。注目の映像作家による“体感する映像詩”をお見逃しなく。
注目作家紹介プログラム“チャンネル”とは チャンネル(channel)という単語には「海峡」や「水路」、美術館の前にもある「運河」、テレビやラジオの「チャンネル(局)」、「思考・行動の方向」、さらには何ものかとの「交信」など、様々な意味があります。そこに共通するのは「何かと何かをつなぐこと」。美術館を訪れる人と、同じ時代を生きるアーティストとがつながっていくことを願って、新企画のタイトルを“チャンネル”としました。
関連事業 SPANOVA/rimacona ライブ 日時:3月5日[土] 午後5時30分開場 午後6時開演 会場:ギャラリー棟1階 ホワイエ 料金:無料 出演:SPANOVA、rimacona 映像:林勇気
林勇気 Hayashi Yuki 1976 京都生まれ 1997 映像の制作をはじめる 現在は宝塚大学講師 作家HP: http://www1.odn.ne.jp/tropfen/kanyukuyuki/
【個展】 2004 ギャラリー三条(京都)(’05、’06) 2007 gallery neutron(京都)(’08、’09) 2008 ギャラリー揺(京都) 世田谷ものづくり学校 IID gallery(東京) 2009 neutron tokyo(東京) 2010 ギャラリー名芳洞 blanc(愛知) ギャラリーヤマキファインアート (神戸) 2011 兵庫県立美術館(神戸) E&Cギャラリー(福井)
【主なグループ展など】 2002 「イメージフォーラムフェスティバル」(新宿パークタワー / 東京、横浜美術館 / 神奈川、他) 「バンクーバー国際映画祭」(カナダ) 2003 「STARTART001」(細見美術館 / 京都) 「香港国際映画祭」(香港) 「アジアン・アメリカ国際映画祭」(アメリカ) 「ナッシュビル国際映画祭」(アメリカ) 2004 「アウト ザ ウインドウ」(国際交流基金フォーラム / 東京、Project Space ZIP / 韓国) 「透過する音楽」(京都芸術センター / 京都) 「バルセロナアジア映画祭」(スペイン) 「ニッポン コネクション」(ドイツ・フランクフルト) 2005 「裏・アートマップ」(京都芸術センター / 京都) 「PLOP ASIA TOUR」(Agnes b CINEMA! / 香港、他) 2006 「AMUSE ART JAM」(京都文化博物館 / 京都) 「イメージフォーラムフェスティバル」(新宿パークタワー / 東京、愛知県芸術文化センター / 愛知、他) 「トロント・リール・アジアン国際映画祭」(カナダ) 2007 「トランスメディアーレ」(ドイツ・ベルリン) 「新進アーティストの発見in あいち」(愛知芸術文化センター / 愛知) 「イメージフォーラムフェスティバル」(新宿パークタワー / 東京、北海道立近代美術館 / 北海道、他) 2008 「DIGITAL MEDIA」(スペイン・バレンシア) 「Art Court Frontier 2008 #6」(アートコートギャラリー / 大阪) 2009 「ACG eyes 2 太田三郎を中心に - 日常の、アート -」(アートコートギャラリー / 大阪) 「Re:membering Next of Japan」(Doosan art center, Gallery loop / 韓国) 「Mirage」(同志社大学京田辺キャンパス / 京都) 「migratory - 世界に迷い込む - 」(アートコートギャラリー / 大阪) 「白昼夢 Daydream」(愛知県美術館ギャラリー H, I 室 / 愛知) 「Look Forward ! - artist file for the future -」(世田谷ものづくり学校 IID gallery / 東京) 2010 「イメージフォーラムフェスティバル」(新宿パークタワー / 東京、京都ドイツ文化センター / 京都、他) 「ふれて / みる」(中京大学 Cスクエア / 愛知) 「富士山展」(neutron tokyo / 東京) 「松代現代美術フェスティバル Asian Art Film Program」(碌山美術館研成ホール、樋口邸 / 長野) 「わくわくKYOTOプロジェクト」(京都市内)
【主な受賞】 2002 「イメージフォーラムフェスティバル」 審査員特別賞 受賞 2006 「トロント・リール・アジアン国際映画祭」Wallace Most Innovative Film or Video Production Award 受賞 「AMUSE ART JAM」 準グランプリ 受賞
※全文提供: 兵庫県立美術館
会期: 2011年2月18日(金)-2011年3月19日(土) 会場: 兵庫県立美術館 ギャラリー棟1階 アトリエ1
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