国本泰英 展 |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 11月 25日 |
弊廊での2年ぶりの個展となる本展は、「群像」を意識した作品構成になっております。 人物をモティーフとして、どこか懐かしい遠い昔の記憶を蘇らせる国本の作品。そしてその記憶は、決して一人では成立せず、他者との関わりを持つ人間の営みの中で形成されている。個人と他者との関わりで成り立つ「群像」。記憶を鮮明にしていく行為は、必要不可欠な因子のみを抽出し、それに付随しない要因を排除していく行為である。 国本の人物描写も正しくその行為と連動しており、人間・人物の形・内面・動きの面白さを、ストイックに抽出する為に、徹底的に無駄の排除が成されている。しかし、曖昧さを排除したフォルムを、グラデーションという曖昧さを強調する技法で描く事で、フォルムの美しさを際立たせている。また、国本が持ち得る空間感覚「余白の美」もファルムを際立たせる大きな要因の一つである。 個と群、曖と明、空と混が微妙に作用する国本独特の世界観を是非御高覧下さいませ。 ※全文提供: フクダ画廊 会期: 2010年11月26日(金)-2010年12月18日(土)会期中無休 |
最終更新 2010年 11月 26日 |