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菅沼研一:Satellite, separated from earth
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 11月 04日

《Satellite, separated from earth 021307》
佐波理(高錫銅合金)|135×114×40mm
画像提供:ギャラリー58|Copyright © Kenichi Suganuma

菅沼研一は1954年岩手県生まれ。1978年東京藝術大学美術学部工芸科卒業。山梨県を拠点に活動をおこなっており、このたび当ギャラリーにて初めての個展となります。「Satellite, separated from earth」をテーマに、鋳造の技法で作られた立体作品約10点と、A1版トレーシングペーパーに描いたドローイング24点を展示いたします。

素材の金属は、佐波理(さはり)という錫と銅の合金で、硬度が高く、薄くて繊細な形状を生み出します。地中から掘り出された金属を用い、自然の摂理に即したプロセスを経て、花や実などの有機的な構造イメージをもとに“再構築された地球のひとかけら”です。

作家コメント
鋳金は溶解した金属を鋳型に流し込み形体をつくる技法である。
長く金工作家として鋳金による制作を続けてきたが、近年は技法と素材の特性に意を添わせることにより、行程は自然の摂理に従うプロセスとなり、生み出される形体は自然の一破片となるよう、表出される形体の出来不出来を鋳造の一時に託す制作をしている。

プロセスの読みの楽しみと会得した僅かな技術の自由の喜びとで、ささやかな新たな展開の期待をしつつ制作をしている。
また、植物の無駄のない伸びやかな命の形は遥かな遠なるモノとの共鳴の証、と憧れるのだろうか。
目に留まつた草花を摘み、その固有のラインを視線で追い、軌跡を紙に残すことで表出された自己を確認している。

菅沼研一
個展
1980年 岩手自治会館(岩手)
1987・92年 ギャラリー山口(東京)
1989年 みゆき画廊 (東京)
1990・93・95・97・99年 ギャラリー和田(東京)
1992・03・95・97年 集雅堂ギャラリー(大阪)
2001年 「2001/第14回名古屋コンテンポラリーアートフェア」名古屋市民ギャラリー(愛知)

グループ展
1990年 北の鉄文化展岩手県立博物館 招待出品 (岩手)
1991年 「April 1st 展」ギャラリー和田 (東京)、「サントリー美術館 大賞展 '91」 入選  サントリー美術館 (東京)
1994年 「現代日本の美術」展 国立国際美術館 (大阪)
1996年 「Art Metal of Japan展」 Nationa Ornamental Metal Musium (米国・テネシー)、ニューヨーク州立大学 The College Art Gallery (米国・ニューヨーク)
1998年 「第3回現代鋳鉄美術国際会議」 招待出品 ジョンソンアトリエ (米国・ニュージャージー)
2002年 「東日本-彫刻 (Sculptors of Eastern Japan 39の造形美) 東京ステーションギャラリー(東京)
2008年 ギャラリー和田(東京)

パブリックコレクション
国立国際美術館・岩手教育委員会・National Ornamental Metal Musium(米国・テネシー)・東北大学工学部金属工学科記念館(宮城)

※全文提供: ギャラリー58


会期: 2010年11月15日(月)-2010年11月20日(土)12:00 - 19:00(最終日17:00まで)

最終更新 2010年 11月 15日
 

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