菅かおる 展 |
編集部ノート |
執筆: 平田 剛志 |
公開日: 2010年 10月 04日 |
初期から「水」をテーマとした日本画を描き続ける菅かおるの神戸初個展。 まるい金魚鉢を上から眺めるように描いた『まるい小宇宙』シリーズ、水面のはざまに夜空の星々が輝く『光+水=』(2010)など、透明な水を媒介に水上と水底の世界が重層的に描かれ、絵画に奥行きと広がりがもたらされている。また、鮮やかな岩絵の具や金箔の使用により、刻々と変化する水を幻想的に描き出すことに成功している。 かつてクロード・モネは、池に浮かぶ睡蓮や水中に繁殖する水草、水面に映る樹木や空を混然一体に描き出したが、菅もまた日本画によって「水」に新しいかたちを与えようとしているようだ。 |
最終更新 2015年 10月 31日 |