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小池一馬/牡丹靖佳:A silent moment at Veronica island
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 8月 15日

《A silent moment at Veronica island》
画像提供:hpgrp GALLERY 東京

絵画、ドローイング、立体作品と多彩な表現方法で精力的に作品を発表している 小池一馬と、インスタレーション、絵画、絵本、パフォーマンス等で独自の世界観を 提案し続ける牡丹靖佳はお互いに影響を与えつつ、本展でコボレーション展として 空間を構築します。詩的な情景が広がる牡丹の絵画作品と、巨大な人間の頭部と いう小池の彫刻作品は視覚的、物理的な影響はもちろん、意識や精神までが影響 し合い、一つの物語を紡ぐように展開します。

ピカソとマティスの話
ある時、新聞記者がピカソに尋ねた。
「あなたはマティスの影響を受けていますね」
するとピカソは怒ってこう言った。
「私がマティスの影響を受けているのではない。
私の作品がマティスの作品に影響しているのだ」

そして牡丹は空想にとらわれた。
ある空間に絵画と彫刻が同居している。
鑑賞者にとって、絵画を観るとき、そばに彫刻があり
彫刻を観るとき、その向こうに絵画が見える。
つまり絵画は彫刻に影響を受け、
また彫刻は絵画に影響するのだ。

ただそこにあるだけで響きあう作品が
制作の時点から共鳴させたらどうなるのであろう。
そこで牡丹は小池の彫刻を元に絵画を描きはじめた。
小池はその絵を見て、彫刻を広げていった。
影響の連鎖が、まだ見ぬ1つの空間を作り出すことを願って。


※[Veronica]闘牛用語で、両手でケープをささげ持ち牛の突進を待つ基本ポーズ。

牡丹 靖佳 Yasuyoshi Botan
1997 School of Visual Arts (ニューヨーク)卒業
2010 「dodo」、MA2 Galley、東京 
2010 「Tokyo Wonder Wall 2000-2009」、東京都現代美術館、東京 
2009 「migratory」、アートコートギャラリー、大阪 
「My story」、MA2 gallery、東京
2008 「into the forest」、hpgrp GALLERY東京、東京 
2006 今日の作家シリーズ46 「雲居の余所」、大阪府立現代美術センター、大阪
他多数

小池 一馬 Kazuma Koike
2003 日本大学藝術学部美術学科彫刻コース卒業

2010 「瞬き」、 hpgrp GALLERY 東京 、東京
「No Man's Land」、フランス大使館、東京
2009 「トランス」、AISHO MIURA ARTS 、東京
「ジャグラー」、clementsalon*workshop. 、東京
2007 「銀の器」、clementsalon*workshop. 、東京
2006 「桃源郷」、clementsalon*workshop. 、東京
「個人的なサイン」、七針 、東京
「円状に囲まれた湖」、ギャラリー山口 、東京
2003 「十分な静けさ」、ギャラリー青羅 、東京
他多数

※全文提供: hpgrp GALLERY 東京


会期: 2010年10月1日(金)-2010年10月24日(日)

最終更新 2010年 10月 01日
 

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