| EN |

Paddy Shaw:VARIATIONS ON MISSON X
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 8月 14日

画像提供:hiromart gallery tokyo|Copyright © Paddy Shaw

この展覧会では、「7人の切られた首」と題したポートレート・シリーズを含む最新作を発表いたします。アーティストにとっての日本初個展となり、彼自身がインスタレーションのため、またオープニングレセプションに出席するため来日いたします。

アーティスト・ステートメント
私は死者の絵を描く。歴史的に重要で実在した人物のポートレートを描写する。題材の大半は、たまたま西欧からきているが、私はあらゆる文化を学ぶことを享受している。故人を題材とする理由は、歴史が好きであること、また他の時代と私たち現在の時間との関連の探査を楽しんでいるからである。常に教訓的、説明的なアートに、観る側として、またつくる側として惹かれてきた。
私の目標は、現実から、想像上、そして超現実への微妙な変化を同一作品にすることである。その際に、適切な美学を達成するためには慣習にとらわれない素材を使うことの重要性を感じたのである。

Paddy Shawの日本初個展 「VARIATIONS ON MISSION X」
「Mission X」は、啓発もしくは楽しませるために作品を発表するあらゆるアーティストのゴールである。Variationsという用語は、通常ミュージカル用語として使われるが、一連のルール内で働き、新たなニーズまたはテイストに合うようそれらを従わせることを示唆する。

コンセプト
Paddy Shawのシリーズ「7人の切られた首」は自由についての作品である。彼が描写した個人(ウィリアム・ウォレスから中野竹子、ジェームズ・バード・ジュニアまで)全員は、自由の方法を深究している間に、偏見によって虐待された。暴政からの自由、発言の自由、人種差別からの自由、もしくは他を信じるための純な自由。彼にとって、これらのフリーダム(自由)は、大きな犠牲を伴った稀な状況下でのみ起きていると明白であり、だからこそ、彼は、人間存在を追い求める中で「首を失った」7人を 称えるために選んだ。
1. イスラム社会における女性への扱いについての批判を理由に殺されたテオ・ヴァン・ゴッホ 
2. 黒人であることを理由に殺されたジェームズ・バード・ジュニア 
3. オーストラリア先住民へ返還しようと英国のウィリアム王子によって探されたペマルワイの首
4. 中野竹子、みなさんご存知のように。(会津婦女薙刀隊、通称「娘子軍」)
5. 中国での女権運動を理由に殺された秋瑾(しゅうきん)
6. 先住アイルランド人の権利のために立ち上がったがために殺されたフィアック・マクヒュー・オバーン 
7. スコットランド人の抵抗者として殺されたウィリアム・ウォレス(別名ブレイブハート)
ピーテル・ヤンス・サーンレダムの絵画「St. Johns」と、ムッラー博物館の壁の骸骨からインスピレーションを得た。

Paddy Shaw (USA)
ミルウォーキー芸術デザイン大学(MIAD)を1996年に卒業。 2001年にシートンホール大学から学術修士(MA)を授与。ミルウォーキー芸術デザイン大学を卒業してから一年もしないうちに、彼の初個展はアイルランドで開かれた。1997年より米国のイーストコーストに拠点を置いている。2009年5月、彼のニューヨークでの初個展「The Butcher’s Dog 」がKathleen Cullen Fine Artsの主催で開かれた。

※全文提供: hiromart gallery tokyo


会期: 2010年8月27日(金)-2010年9月26日(日)

最終更新 2010年 8月 27日
 

関連情報


| EN |