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竹原 優:inevitable-必然-
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 8月 06日

《光華》2010年|digital c-print|42×59.4cm
画像提供:YOKOI FINE ART|Copyright © Yuu Takehara

異なる者同士を私の手で引き寄せることで、お互いの存在がぶつかり合い、個を主張しはじめる。 すると、そこには新たな「命の姿」が浮かび上がってくるのだ。
暴力的な行為かもしれないが、私の手で異なる両者を引き寄せ、出会わせることで新たな生命が宿り、そこに誕生する。
それは、まさに偶然を越えた「必然」的出会いだと私は考える。
また、生命の「繋ぎ目」や「環」としての役割を持つ女性性を捉えながら、生命と自然とが循環していくエネルギーを形にしていきたいと考える。

2009年に「キヤノン写真新世紀」で佳作を受賞して以来、精力的に作家活動を展開している竹原。今年5月に韓国で開催された写真専門のアートフェア「ソウルフォト2010」では、27点もの作品を発表しました。また、6月にはYOKOI FINE ARTにて初めての個展となる「inevitable−必然−」を開催しました。 一里塚とも言うべき卒業制作に、故郷北海道の民俗的な要素が含まれ自身のルーツに対する執着が色濃く出ている作品群を加えて、合計46点にも及ぶ壮大な展示を構成。母胎をイメージして作り込んだ会場で、見る者を神秘溢れる生命の宇宙に誘いました。

木々が茂る山や、人々が暮らす街並、そして拡大された女性の顔。生命と自然の循環、そして竹原自身の手の跡が感じられる、ひとつひとつの作品たち。これらの作品は、重ね合わせた幾つものイメージの上にニードルやバーナーで痕跡を残す事で、生み出されています。そして、声高に生命を主張しあう作品を、そのメッセージが最も伝わるように、竹原は構成を考えるのです。

初個展「inevitable−必然−」に引き続いて開催される本展では、竹原が今現在の視点でセレクトした作品を展示予定。草いきれのように噎せ返るほどの生命のエネルギーを放つ作品群、この機会に是非ご高覧下さい。

竹原 優 / Yuu  Takehara
1987 北海道生まれ
2010 東北芸術工科大学芸術学部美術科洋画コース卒業
東北芸術工科大学大学院芸術文化専攻実験芸術学科在籍

【個展】
2010 "inevitable−必然−" (YOKOI FINE ART / 東京)
"inevitable−必然−" (六本木ヒルズ アート&デザインストア スペースA+D / 東京)

【グループ展等】
2006 めくるめく東北写真展 (山形)
2007 めくるめく東北写真展 (山形)
グループ展「リバリズム」 (悠創館 / 山形)
2008 グループ展「session48」 (山形)    
2008 「session in 東京」 (西湘画廊 / 東京)
2008 「session in 金沢21世紀美術館」 (金沢21世紀美術館 / 金沢)
2009 「めくるめく写真の宇宙」写真展 (山形)
「ライブペント&ライブフォト」〜あなたロック〜 (山形)
2010  めくるめく東北写真展 (創遊館 / 山形)
めくるめく写真の宇宙 (東北芸術工科大学 / 山形)
2010  ソウルフォト2010 (COEX / ソウル)

【受賞】
2009  キヤノン写真新世紀2009 佳作
2010  東北芸術工科大学卒業制作展優秀賞
東北芸術工科大学学長奨励賞

※全文提供: YOKOI FINE ART


会期: 2010年8月31日(火)-2010年9月20日(月)

最終更新 2010年 8月 31日
 

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