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江本創:幻ノ進化論─Saltationism
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2010年 7月 27日

《ゾウガニ》2005年|318x409mm
photo by 森脇健夫|画像提供:京都芸術センター

本展では、江本創の作品である幻獣を「幻の進化」として展示します。一般的に進化とは、生きる環境と永年の時の流れに応じた生物の変化を指す、いわゆるダーウィン(Charles Robert Darwin, 1809-1882)の自然選択説とメンデル(Gregor Johann Mendel、1822-1884)の粒子遺伝で語られています。

一方で、江本創の幻獣たちはどんな生き物から進化したのか、私達の知る進化に当てはめることはできません。Saltationism-跳躍進化説、それはダーウィンによって語られることのなかった進化を飛び越えた生き物。そんな幻獣たちは、私達に見たこともない生き物たちが存在する、もう一つの世界を想像させることでしょう。

それは同時にこの見たこともない生き物たちの存在を通して、目の前に存在するものだけが真実ではないということを私達に感じさせ、現実世界には存在しえないモノへの憧れとともに感じる、想像することの大切さを私達に再認識させるのです。

江本創
1970 年 兵庫県生まれ
1995 年 筑波大学大学院修士課程芸術研究科修了
1999 年まで版画(主に銅版画、リトグラフ)を制作
その後、標本作品の制作を始める
2000 年 個展「幻獣採集」ギャラリー銀座一丁目・銀座(東京)
2001 年 個展「幻界灘に棲む」ギャラリー銀座一丁目・銀座(東京)
2002 年 個展「悪獣・Evil Beast」ピガ画廊・青山術・阿佐ヶ谷(東京)・個展「ラムフォリンクスの末裔」ギャラリー砂翁、トモス・日本橋(東京)
2004 年 個展「幻獣標本博物記」青木画廊・銀座(東京)・個展「幻の獣たち・幻獣標本博物記」ギャラリー香染美術・阿佐ヶ谷(東京)
2005 年 個展「幻の獣たち 江本創展」芦屋画廊・芦屋(兵庫)・個展「南洋漂流博物譚」丸善仙台アエル店1F ギャラリー・仙台(東京)
2006 年 個展「七つの大罪・悪徳の容貌」青木画廊・銀座(東京)
2007 年 個展「江本創 展」芦屋画廊・芦屋(兵庫)
2008 年 個展「H 博士の異形の愛情」青木画廊・銀座(東京)・個展「竜 / 標本」CAFE & GLER IA PARADA・吉祥寺(東京)
2009 年 個展「江本創 展」芦屋画廊・芦屋(兵庫)

※全文提供: 京都芸術センター


会期: 2010年7月20日(火)-2010年8月26日(木)

最終更新 2010年 7月 20日
 

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