Velma × 早坂伸、茂木一樹:Hetero-dyn |
展覧会
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執筆: カロンズネット編集
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公開日: 2010年 7月 01日 |
モデルでありパフォーマーのVelma。彼女との出会いはクリエーターとしての創作意欲をかき立てるものだった。知り合えば知り合うほど、その創造性に惹かれると同時に彼女が担っているものを看過出来なくなった。鬱病、パニック障害、解離性同一性障害(多重人格)--生命の危機に晒されながらも懸命に生きる姿に心をうたれた。
早坂はVelmaの過去にインスピレーションを受けた“ストーリーの介在する写真”を目指し、茂木は路上で彼女にパフォーマンスをしてもらい、それを切り取ることで“存在の危うさと確かさ”の表現を試みた。この一連の作品の撮影中、Velmaは幾度かの生命の危機を迎え、「一期一会」という言葉を胸に秘めシャッターを押し続けた。
今回の展示をモチーフにしたサウンドを前衛音楽集団「P.A.N.A project」に提供してもらうなど多角的な表現を試みる。、異なる力を掛け合わせて「新たな表現」を生成すること、「他者」との交わりの中で自己を再発見すること--これが写真展「Hetero-dyn」の主旋律である。 (早坂伸、茂木一樹)
早坂伸 1973年宮城県生まれ 1996年千葉商科大卒業。1999年日本映画学校卒業 主に映画カメラマンとして活躍。日本映画撮影監督協会(J.S.C.)所属。主な作品に「青~chong~」(’99)「BORDER LINE」(’03李相日監督)、「東京大学物語」(’05江川達也監督)、「リアル鬼ごっこ」(’07柴田一成監督)、「呪怨 黒い少女」(’09安里麻里監督)、「結び目」(’09小沼雄一監督)などがある。
個展 「映画『ブリュレ』写真展」(2008/新宿ワシントンホテル・らぷすくギャラリー)
茂木一樹 1977年東京都生まれ 1999年日本映画学校卒業。フリーランスのカメラマンとして雑誌、書籍等でのポートレート、映画のスチール撮影などに携わる。またムービーカメラマンとしても活躍しており、「あんにょんキムチ」(‘00松江哲明監督)、「愛のモルヒネ」(’07林田賢太監督)などの作品がある。
受賞 1998年度アサヒカメラ年度賞・1999年第19回 写真新世紀 佳作・2000年第21回 写真新世紀 佳作
個展 「LIFE1977-2000」(2000/高田馬場 bens cafe)・「忘れた」(2001/高田馬場 bens cafe)
※全文提供: アップフィールド・ギャラリー
会期: 2010年7月16日-2010年8月1日
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最終更新 2010年 7月 16日 |