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アール・ヌーヴォーのポスター芸術展
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 6月 11日

エゴン・シーレ《第49回 ウィーン分離派展》1918年|個人蔵
画像提供:「アール・ヌーヴォーのポスター芸術展」広報事務局

19世紀末のヨーロッパは、産業革命の進行によって経済活動が飛躍的に拡大し、それにともなって都市化が急激に進み都市文化、市民文化も未曾有の賑わいを見せました。いわゆるベル・エポックです。この時代はまた、アール・ヌーヴォーをはじめ、新しい流派や様式が次々と生まれた芸術の地殻変動(世紀末芸術)の時代でもありました。パリやミュンヘン、バルセロナだけでなく、クリムトやシーレ、分離派を生んだウィーン、そしてハプスブルグ帝国の双子の都市であるプラハも新しい芸術の発祥地となりました。

ベル・エポックとは、近代的な消費経済、消費社会の出現の時代でもありカフェ、劇場、サーカスなどの大衆文化黄金期の黎明でもありました。こうした状況を背景に様々な商品や施設、イベントを広告、宣伝するという時代の新しいニーズに応えるべく、華々しく登場してきたのがポスターです。ロートレック、ミュシャ、シェレなどが活躍したパリに加え、ウィーンやプラハにも華麗なポスター芸術が花開きました。

ポスターが単なる情報提供手段だけではなく、芸術として確立されたのもこの時代でした。ポスターは時代と社会が何を求めていたかを映す“鏡”としても興味深いものがあります。

今回の展覧会では世紀末のウィーンやプラハなどの都市を中心としたポスターの黄金時代、その華やかな世界を、日本初公開となるチェコ国立モラヴィア・ギャラリーの所蔵作品も数多くまじえて紹介いたします。

※全文提供: 「アール・ヌーヴォーのポスター芸術展」 広報事務局


会期: 2010年8月25日-2010年9月6日

最終更新 2010年 8月 25日
 

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