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安冨洋貴:水景夜話
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 6月 10日

《循ル雫》2010年
162*162cm|鉛筆、KMK ケント紙、麻布、パネル
画像提供:イムラアートギャラリー|© Hiroki Yasutomi

安冨洋貴(1978年、香川県生まれ)は、2004 年に京都造形芸術大学大学院(洋画)を修了し、在学中から公募展で受賞するなど、その高い技量と鉛筆による独自の表現が早くから高く評価されてきました。

2001年より絵筆から鉛筆に持ち替え、安冨が描き留めておきたいと求め続けているのは、夜の拠り所、植物、水。すべては、作家の感激の瞬間に宿った心象光景を留めておきたいという思いから発しています。 京都では4年ぶりの新作個展となります。 大作2 点を含む約15点と、新たに取り組んだミニマルな方法で描いた「線画」作品を展示いたします。

太陽が沈めば闇が出現します。人はその闇の向こうにいろいろな物語を創造します。

茫洋と広がる夜の包容力に包まれ、循環する自然の営みの中で、庇護されていることを改めて感じ、安らかな気持ちとともに闇に溶け込むことを夜は許してくれます。

昼間の社会の中で肥大化した自我も自意識も、大いなる夜の懐の中では所詮小さなものであることに気付かせてくれ、足元の畔に咲く草花の力強い生命力に驚き、悠久の時を変わらず循環する水の豊かさに生命の輪廻を覚えます。

世界は、太陽に照らされた昼間の社会だけで出来ているのではありません。視点を変え、意識が変われば世界はまるで違ってみえます。

純白の紙の地の上に、鉛筆の筆致を幾十幾百と重ねることで「透明な黒」とでも形容したい独特の色が表れる様は、さながら白昼の空が少しずつ闇に染まっていく、その推移を追随するかのようです。
安冨洋貴

安冨 洋貴
1978 香川県生まれ
2004 京都造形芸術大学大学院修士課程修了
現在、京都造形芸術大学非常勤講師

主な個展
2005 「レスポワール展」銀座スルガ台画廊(東京)
2006 「夜想曲」ギャラリー本城(東京)・「夜深景 -ヨフカシノカゲ-」イムラアートギャラリー(京都)
2008 「夜の記憶‐響きあう静寂‐」奈義町現代美術館(岡山)
2010 「水景夜話」イムラアートギャラリー(京都)

※全文提供: イムラアートギャラリー


会期: 2010年7月3日-2010年7月31日

最終更新 2010年 7月 03日
 

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