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富谷昌子:道草
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 5月 11日

今回はモノクロ写真作品約25点を展示いたします。

画像提供:ツァイト・フォト・サロン|Copyright © Masako TOMIYA

子どもの頃に一人ぼっちで歩いた道や、
気が付けばそこにあった田んぼや夕暮れ、
静かな風とか思い出す歌も、
きっと「なんてことないこと」のような顔をした
沢山の「なんてことある」こと。

意識が、目的から逸(そ)れてその過去と重なった時に
それらは溢れ出して現在できらめくような気がする。

これから先も気ままに進むであろうこの道が
どこへ向かっているとしても、
変わらず待っていてくれる場所と
振り向いたら残っているこの足あとがあるならば
もっと世界を見渡しながら
私はふらりと歩いて行きたいと思う。
2010年3月 富谷 昌子

富谷 昌子 Masako Tomiya
1981年 青森県生まれ
2003年 大阪藝術大学写真学科卒業
2005年 東京綜合写真専門学校研究科卒業

※全文提供: ツァイト・フォト・サロン


会期: 2010年5月11日-2010年6月12日

最終更新 2010年 5月 11日
 

編集部ノート    執筆:田中みずき


モノクロ写真26点。白黒の画面は、さりげない日常を捉えながらも饒舌だ。人の生活や動物の姿が写し込まれているが、どれも無防備な表情で、観てはいけない一瞬を捉えてしまった気すらする。それでいて、写されているものに愛おしさをも感じさせるから不思議だ。観て愛でる感覚が気持ち良くなる展示である。


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