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存在の濃度
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 5月 11日

画像提供:アルマスGALLERY

表現技法の全く異なる3人が三者三様の技法で描く「存在」をテーマにした新作展です。それぞれが描く「存在」の曖昧さ、儚さ、力強さの濃淡により「存在する」ということの奥行きと多様性をより強く感じていただけることと思います。是非ご覧下さい。

高橋淳 Takahashi Atsushi
高橋淳は臨床美術士として、高齢者と美術を通してふれあう事で多くの事を気づかされるといいます。自分が両親の愛を受けここにいるということ、その両親もまた同じように祖父祖母の子であり、脈々とつながっていく人の連鎖の中に全ての人は生きているという事実。世界を紡いでいる人と人との繋がりを、ポートレイトを多重なレイヤーでおぼろげに隠していく事で描き出していきます。
1979 埼玉県生まれ、2004 多摩美術大学油画卒業 

加藤智大 Kato Tomohiro
加藤智大の表現の支持体は、重く堅牢な鉄です。持ち前の板金技術により鉄板をキャンバスに仕立て、精緻を極めるタッチにより、ドラム缶やマンホールなどそれ自体が鉄で出来ているモチーフを描いてきました。加藤の、鉄に鉄の絵を描く事で物質という存在そのものを考察・再認識するきっかけになればという考えのもと、時間の経過によって錆びていく特性を持つ絵画となっています。
多摩美術大学大学院修了、アミューズアートジャム2008入選

新藤杏子 Shindo Kyoko
移り行く時間の中で、人のしぐさ、表情、気配、感情もまた一所には留まりません。新藤杏子は人物の顔/姿をモチーフとしながら、世界を構成している二度と巡ってこない一瞬を淡く空気を染めるような筆致で描きとめていきます。絵の前にたたずんでいると、淡い印象を押しのけて、描かれた人物たちの、意思ある営みが浮かび上がり、瞬間を生きる、生命力が伝わってきます。
1982 年 東京生まれ 練馬区在住。

※全文提供: アルマスGALLERY


会期: 2010年5月15日-2010年5月29日

最終更新 2010年 5月 15日
 

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